リーダーシップ

2026.09.26 16:52

業績が振るわないとき、意思決定を担うべき人物とは

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業績管理は最終的に、ある一つの気まずい瞬間に集約される。それは、数字が計画から外れ、誰かがそれに対してどう対処するかを決めなければならず、その「誰か」が明確でなければならない瞬間だ。驚くほど多くの企業が、優れたダッシュボードや洗練された予測、円滑に運営される月例会議を実現しながらも、まさにその瞬間に失敗している。なぜなら、その場にいる誰も、誰が決定を下す権限を持っているのかを確信していないからだ。会議は散会し、全員が「おそらく何かを変えるべきだ」と同意するものの、3カ月後にはまた同じ差異が発生する。なぜなら、それを解決する責任者が誰もいなかったからだ。

業績評価の土台となる推奨事項の作成において、AIが果たす役割が大きくなるにつれ、このギャップは縮まるどころか、むしろより顕著になっている。グラント・ソントンの「2026年AI影響調査」によると、ビジネスエグゼクティブの78%が、90日以内に独立したAIガバナンス監査に合格できるという強い自信を持っていない。その主な理由は、組織がAIの影響を受けた意思決定がどのように行われ、誰がその結果に責任を負うのかを明確に示せないことにある。グラント・ソントンはこれを「AI証明ギャップ(AI proof gap)」と呼んでおり、その影響は抽象的なものではない。AIを完全に統合している組織は、いまだパイロット運用の段階にある組織に比べて、収益の伸びを報告する割合が4倍近く高く(15%に対して58%)、同調査はこのギャップが技術だけでなく、アカウンタビリティ(説明責任)に起因していると指摘している。先進的な組織は、グラント・ソントンの定義によれば、システムがどのように意思決定を行い、誰がその結果に責任を持ち、問題が発生したときに何が起こるかを示すことができる。しかし、大半の組織はそれができていない。

意思決定権はデザインの問題であり、性格の問題ではない

マッキンゼーは長年にわたり、不明確な意思決定権は、組織の停滞を招く最も根深く、かつ最も解決しやすい要因の一つであると主張してきた。企業が製品ライン、機能、地域にまたがるマトリックス組織へと発展するにつれ、特定の意思決定に対する責任は明確になるどころか曖昧になりがちである。その結果、マッキンゼーが「意思決定の漂流(decision drift)」と呼ぶ現象が起こる。すなわち、承認プロセスの無限ループ、誰も公式には行使していない暗黙の否決、および、その場にいる全員が理論上は戦略に合意しているにもかかわらず、実行が遅延するという事態である。

マッキンゼーが処方する解決策は、どのようなリーダーシップチームでも自らの意思決定に適用できる、あえてシンプルに設計されたテストだ。最も頻繁に発生する約20の定常的な意思決定のリストについて、それぞれ以下の3つの質問を投げかける。

  • これは撤回可能な意思決定か。大きなコストをかけずに決定をやり直せるのであれば、それは上申するのではなく、権限移譲すべき強力な候補となる。
  • 自分の直属の部下の誰かに、この意思決定を行う能力があるか。答えがイエスであれば、その意思決定を組織のトップに留めておくことは、厳密さを増すことにはならず、ボトルネックを生み出すだけである。
  • その人物に意思決定の責任を持たせることができるか。責任を明確に割り当てられるのであれば、その意思決定をより上位の役職者に委ねるべき構造的な理由はない。

このリストに体系的に取り組むことで、シニアリーダーの手元に残るのは、真に撤回不可能な意思決定や、彼らの役割に特有の能力を必要とするものだけになり、それ以外はすべて、より迅速に、かつ関連する情報が存在する現場に近い場所で進められるようになるとマッキンゼーは主張する。大半のリーダーシップチームは、この検討を実行すると、長年にわたって自分たちに上申されてきたことの大部分が、本来その必要のなかったものであることに気づく。

なぜ業績評価において、この問題が最も深刻に現れるのか

不明確な意思決定権限が、定期的な業績に関する対話そのものほど大きな打撃を与える場所はほかにない。変革プログラムにおける組織行動に関するマッキンゼーのより最近の調査では、あるグローバル銀行の示唆に富む事例が紹介されている。従業員体験のマッピング調査により、説明責任がコアバリューとして掲げられている一方で、意思決定権が不明確であるために、目の前のデータが方向転換を明らかに求めている場合であっても、チームが一貫して行動を躊躇していることが明らかになった。解決策は、新たなバリュー表明でもなければ、追加のトレーニングでもなかった。特定の意思決定を誰が担うのかを明確にすることであり、それが結果として、チームが一歩を踏み出す自信を与えたのだ。

業績が軌道から外れているという共通認識で終わりながらも、次に何をすべきかについての具体的な決定がなされない業績評価会議に出席したことがある人なら誰でも、このパターンに見覚えがあるだろう。その会議は洞察を生み出したが、行動は生み出さなかった。なぜなら、その場には決定を下す権限を与えられた真の責任者が存在せず、単に議論することを許された人々の集まりにすぎなかったからだ。

AIの普及により、意思決定権の明確化はさらに重要に

グラント・ソントンの調査結果は、AIツールが業績に関する対話のインプットとなる推奨事項を生成するケースが増えるにつれ、この問題の影響がさらに大きくなることを示唆している。差異を指摘したり、計画未達を予測したり、予算の再配分を推奨したりするAIモデルは、実質的に意思決定支援のケースを作成している。その推奨を受け入れる、却下する、あるいは上申する権限が誰にあるのかが明確に定義されていなければ、組織は既存の曖昧さを、より迅速に、より大きな規模で自動化したにすぎない。グラント・ソントンの調査によると、AIによる推奨が誤りであった場合の検証済み対応プランを持っている組織はわずか20%にすぎない。これは、意思決定権の定義が、自動化システムへと急速に移行する意思決定の現状に追いついていないことを示す強いシグナルである。

これを正しく行うために、複雑なガバナンスの刷新は必要ない。一貫して適用される少数のルールがあれば十分だ。

  • すべての定期的な業績検討の場に、指名された1人の意思決定責任者を置く。これはデータを提示する人や議論を進行する人とは明確に区別されるため、行動する権限を持つ人がおらずに結論がうやむやになるのを防ぐことができる。
  • 上申ルートを事前に定義しておく。これにより、意思決定が特定の責任者の権限を超える場合、その場で議論することなく、次にどこに諮るべきかを全員が把握できるようになる。
  • AIが生成した推奨事項に対して、受け入れ、却下、または上申のプロセスを明示的に割り当てる。これを自動実行されるアウトプットとして扱うのではなく、その決定に責任を持つ担当者を指名する。
  • 決定が下されたら、会議やチーム名ではなく、特定の責任者の名前を紐づけて記録する。これにより、会議が終了した後も説明責任が維持される。

合意よりも明確さが勝る

これらはすべて、権力を集中させたり、業績管理の協調性を損なったりするためのものではない。意思決定権に関するマッキンゼーのより広い視点は、明確さと権限移譲は互いを強化し合うということだ。権限は明確だが他者の意見が無視される企業は誤った意思決定を下し、全員に発言権はあるが誰も結果に責任を持たない企業は、意思決定のスピードが遅すぎて役に立たない。目指すべきは、会議の参加人数を減らすことではない。数字が悪く、決断を迫られたとき、その場にいる全員が「誰が決めるべきか」を尋ねるまでもなく、すでに理解している状態を作ることである。

うまく機能している業績管理システムを構築するために必要な他のほぼすべての要素(計画カレンダー、基盤となるデータ基盤、テクノロジースタックなど)と比較して、この「明確さ」を確立するコストは非常に低い。主に必要なのは、誰が何を決定するのかについて、気まずい議論をいとわずに交わし、それを書き留め、そして次に数字が悪化して「行動ではなく、合意だけで会議を終わらせたい」という誘惑に駆られたときに、そのルールを遵守するリーダーシップチームの意志である。

(forbes.com 原文)

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