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2026.09.26 11:00

日本のステーブルコイン「JPYC」、韓国上場直後に一時額面4倍超──法整備の遅れが浮き彫りに

(C)JPYC

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韓国では、ウォン建てステーブルコインを誰に発行させるか決まらず、銀行各社が準備を進めても法制度が追いついていない。こうした状況で、日本の円建てステーブルコイン「JPYC」が韓国の消費者市場へ先行した。韓国最大の暗号資産交換所アップビットへの上場直後には額面の4倍超まで急騰し、法整備の遅れに加えて、異常価格や海外への資金流出、資金洗浄対策といった課題も浮かび上がっている。

JPYCが韓国上場直後に額面4倍超、取引がアップビットへ集中

韓国時間2026年9月17日午後6時すぎ、韓国最大の暗号資産交換所アップビットは、日本円建てステーブルコイン「JPYC」のウォン建て取引を始めた。取引所に預け入れられたJPYCが不足しているとして、取引開始は2度延期されていた。JPYCは、資金移動業者として登録された東京のJPYC株式会社が発行している。保有者がJPYCを発行会社に戻すと、1JPYCにつき1円を受け取れる仕組みだ。

ウォン建て市場の初日の取引は12ウォンで始まり、一時37.6ウォンまで上昇。安値は8.92ウォン、終値は9.37ウォンだった。1円は約8.8ウォンに相当する。1JPYC=1円を維持する設計にもかかわらず、韓国の投資家は一時、額面の4倍を超す価格でJPYCを買っていた。

JPYC取引が上場直後に集中、額面超のプレミアムは急速に縮小

最初の7時間だけで取引額は2427億ウォン(約291億円)に達した。暗号資産の価格や取引量データを提供するCoinMarketCap(コインマーケットキャップ)の集計では、9月21日朝までにアップビットが世界のJPYC現物取引の54.18%を占めていた。アップビットの親会社ドゥナムは価格へのコメントを控えた。

JPYC株式会社の岡部典孝代表取締役は9月18日、発行が急増して「在庫が一晩でなくなった」と記した。額面を上回る価格には「何もしない」とし、「1円での償還を続ける限り」価格は戻るとの見方を示した。上乗せ分は翌日までに急減し、JPYCの価格は数日後には9ウォン未満まで下がった。

韓国の暗号資産取引縮小がアップビットの新規上場を後押し

アップビットには、新たな取引対象を増やす動機があった。韓国の暗号資産取引額は2026年上半期に前年同期比53.6%減の3721億ドル(約58兆7918億円)。ドゥナムの上半期売上高も49.1%減の4081億ウォン(約490億円)だった。

ドゥナムは2025年11月、企業価値15兆ウォン(約1兆8000億円)でネイバーフィナンシャルと株式交換による統合に合意したが、韓国公正取引委員会の審査が続く。韓国公正取引委員会の委員長は2026年9月21日、「市場支配的な事業者同士」の統合には「慎重な判断」が必要だと述べた。縮小する市場で60%超のシェアを握るアップビットにとって、新規上場は取引対象の拡大につながる。だが、JPYCの異常な価格上昇は問題の一部にすぎない。

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