私は、競合他社が私たちの仕事を模倣するのを見てきた。レイアウトを再構築し、カラーシステムを借用し、スクリーンショットをもとに画面全体を作り直す。しかし、そうしたコピーが同じ感触をもたらすことはない。
なぜなら、ユーザーはプロダクトをスクリーンショットとして体験しているわけではないからだ。最初に何に気づくか、どこでためらうか、リスクがどう伝えられるか、フィードバックがどう感じられるか、負荷がかかったときにプロダクトがどう振る舞うかを通じて体験している。競合が見落としているのはこの部分であり、それは現代のソフトウェアにおいて、ひそかに最も防御力のある要素になりつつある。
AIはこの差をより鮮明にしている。テンプレート、コンポーネントライブラリ、AI生成のユーザーインターフェース(UI)によって、洗練されて見えるインターフェースはかつてないほど低コストで作れるようになった。しかし、見た目の洗練はプロダクト上の判断力ではない。画面はすっきり見えても理解に時間がかかることがあり、意思決定の多いプロダクトでは、そのためらいはユーザーが明確さを最も必要とする瞬間に生じる。
その結果、新たな種類のプロダクト負債が生まれている。完成しているように見えるが、汎用的で、一貫性がなく、あるいは配慮を欠いているように感じられるインターフェースだ。ユーザーはこれを「AIスロップ」と呼び始めている。プロダクトデザインにおいて問題はより具体的である。それは、意図を欠いたアウトプットなのだ。
これにより競争の基盤は変わる。可視化された表層が生成や模倣しやすくなるなら、堀は表面の下へと移る。最後に残るのが、プロダクトの使い心地である。
プロダクトの使い心地が堀になる場所
プロダクトの使い心地の大部分は、ユーザーがそれを言語化する前に感じられる。なぜ一方のプロダクトが明快に感じられ、もう一方が煩雑に感じられるのかを説明することはできなくても、それぞれの振る舞いから直感的に察知している。その感覚が積み重なっていくのだ。
ユーザーを惹きつけ続けるプロダクトとは、必ずしも最も機能が多いものや、最も美しいビジュアルを持つものとは限らない。多くの場合、その文脈において最も自然に使えると感じられるものである。アップルのiOSはその明快な例だ。その優位性は日々の使用において現れ、すべての機能を備えていることよりも、何千もの小さなインタラクションにおける抑制、結束性、および信頼性から生まれている。
トレーディングのインターフェースにおいて、確実な取引実行とエントリー機会の逸失との差は、多くの場合、確認画面におけるコンマ数秒の躊躇である。その躊躇が論理的な問題であることは稀だ。それは「感触」の問題なのだ。ユーザーは「情報階層が崩れている」とは言わない。ただ、コントロールが少し効きにくいと感じ、それに基づいて行動する。
ここで、テイストは美学の問題ではなくなる。テイストとは、プロダクトが使用時にどう感じられるべきかについて、正しい判断を下す能力である。競合は表層をコピーできる。しかし、その背後にある判断までコピーすることはほとんどない。
AIが判断の価値を高める理由
AIは、何が希少になるかを変える。より多くのチームが洗練されて見えるインターフェースを作れるようになると、優位性はより多くのアウトプットを生み出すことから、どのアウトプットが存在に値するかを見極めることへと移る。
AIは整ったフローを生成できる。しかし、プロダクトのどこで摩擦を生み、疑念を取り除き、行動を意図的なものとして感じさせるべきかは理解していない。これらは判断の問題であり、判断とはAIがもたらしてくれるものではなく、人間がAIに持ち込むものだ。
当社のエンジニアたちは、AIが開発速度を劇的に向上させることを実感している。しかし、そのアウトプットが最初の試行でまとまりのあるものになることはほぼない。したがって、AIが生成したUIは完成品ではなく、あくまで出発点として扱う必要がある。さもなければ、ある特定の数値を際立たせるべき場面で、情報の優先順位(ヒエラルキー)が平坦になってしまう。
たとえば、半分の情報を削って残りの半分をより強調すべき時に、あまりにも多くの情報が表示されてしまう。隣接する要素間のコントラストが弱いため、視線を誘導するものがない。AIはしばしば70%の完成度まで到達させてくれるが、AIには下せない決断を下す人間が必要だ。トレーダーが1秒未満で画面を理解するために何を削除すべきか、どの数値に最大の比重を置くべきか、視線を最初にどこに集めるべきか、といった決断である。このフィルタリングのレイヤーこそが「判断」であり、AIをどれだけ追加してもスケールすることはない。
要するに、AIは作れるものを増やす。判断は、何を作るべきか、何を取り除くべきか、そしてユーザーに届いたときにプロダクトがどう感じられるべきかを決める。
リーダーが注目すべき点
ここまでの説明で明らかなように、教訓とすべきはAIを避けることではなく、どこでAIを使い、どこで踏みとどまるべきかを知ることだ。AIが最も価値を発揮するのは、模索のプロセスを加速させるときだと私は考えている。つまり、選択肢を生成し、方向性を探り、試行錯誤のコストを下げるためにAIを活用するということだ。
リスクは、プロダクトが単なるアウトプットではなく判断を必要とする場面でAIを使うことにある。基礎となる段階や、信頼を形づくる瞬間には特に注意すべきだ。プリミティブ、デザイン言語、オンボーディング、ナビゲーション、確認状態、価格設定、エラー処理などである。ユーザーが重要な意思決定をしなければならないフローでは、プロダクトの使い心地が表れる。
そうした場面で、より良いプロンプトは「このページに履歴データをハイエンドで洗練された直感的なデザインで表示できますか」ではない。
例えば、次のようなものだ。
・「@designsystem.mdを使用し、既存のダッシュボードテーブルとアナリティクスカードのコンポーネントを構造と実装パターンの参考にして、履歴データテーブル、フィルタリングコントロール、日付セレクターを他のデザイン言語と調和させてください」
・「このページの文脈とユーザーにとって、最適な理解を促すための、最適な情報階層と順序を提示してください」
・「ポートフォリオ概要において、既存のパフォーマンスチャート、ポジションサマリー、リスク指標は維持しつつ、より迅速に理解できるように要素を削減してください」
価値は粒度にある。プロンプトは単に生のアウトプットを生成するだけでなく、判断と意図を検証するものであるべきだ。
結論
従来のワークフローでは、引き渡しのたびに意図が失われていく。デザイナーがFigmaで決定を下し、それを開発に引き渡すと、何かが失われる。実装時に予期せぬ制約に突き当たると、さらに多くのものが失われる。機能がリリースされる頃には、度重なる小さな妥協によって、当初の「感触」は薄れてしまっている。
AIがデザインとエンジニアリングを横断するシステムとして統合されれば、その損失は解消される。最初の決定からコードがリリースされるまで、一貫した判断が維持される。プロダクトの使い心地は損なわれずに残るのだ。
AIを単なるツールとしてではなく、システムとして使い始めることだ。その違いは最初こそ劇的には見えないかもしれないが、プロダクトがどう感じられるかに確実に現れる。



