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As a policy analyst at Cato, I research tech and regulation.

bikeriderlondon / shutterstock

ワシントンD.C.政府は12月1日の週の初め、ボディカメラ関連法案を全会一致で可決した。これにより、首都ワシントンD.C.の警察官はボディカメラを着用することとなり、今後、地元住民はそのカメラの収録内容を閲覧できるようになる。この取り組みは円滑に進めば、全米でもボディカメラ着用施策の良き前例となり、警察など法執行機関における透明性と説明責任を高めることとなる。

これは正に賞賛に値する取り組みではあるが、一方、今回の法案可決はボディカメラ着用に関わる連邦政府の対応について疑問を投げるきっかけとなった。

今年初め、米司法省 (DOJ) はボディカメラ着用パイロットプログラムの一環として、ワシントンD.C.警視庁に 100万ドルを助成した。ところが、どうしたことか司法省はロサンゼルス警察にも100万ドルを支出したのである。このことは前にも指摘したことではあるが、ロサンゼルス警察は、ボディカメラについての説明責任については腰が引け気味で、重大事件の場合、正式報告の前に事件を担当した警察官のボディカメラのビデオを閲覧するという方針をとっている。どうも司法省は、ボディカメラ関連助成はどの警察署に支出すべきか、明確な指針をもっていないようだ。

ボディカメラ着用については、ビデオの保管期間、警察官の守秘義務、ビデオ閲覧の可否など様々な検討すべき課題があるため、警察署の対応には、相当なばらつきが見受けられる。ボディカメラ着用プログラムについて、連邦政府が予算措置に本腰を入れるつもりならば、助成条件を明確にし、確固たるボディカメラ着用方針をもたない警察署には助成すべきではないと考える。
連邦政府のボディカメラ着用についての姿勢があいまいなのは、この司法省によるボディカメラ助成の問題だけに限ったことではない。

たとえば、ミズーリ州ファーガソンで起きたダレン・ウィルソン警察官によるマイケル・ブラウン射殺事件だ。この事件では、ウィルソン警察官は不起訴になったが、その後、オバマ政権では、ボディカメラ関連予算を向こう3年間で 7,500万ドル用意する旨の声明を発表した。

にもかかわらず、連邦政府は、自らの法執行機関職員にボディカメラを着用させる段になると二の足を踏んでいる。そのような法執行機関が米最大の法執行機関と言われる税関・国境警備局(CBP)だ。先月、同機関はボディカメラの着用について、ゆっくり時間をかけて検討すべきと慎重な態度をとることに方針を固めた。   

筆者の同僚パトリック・エディントンと筆者が、同局のこのような方針発表の後まもなく、それに対して反論をしたとおり、同局のボディカメラ着用反対の姿勢は正すべきである。

ボディカメラなしで捜査をする連邦の法執行機関は、この税関・国境警備局に限ったことではない。たとえば、司法省が連邦保安局職員に告知している内容によると、これらの職員はボディカメラを着用している地方の警察官と合同のタスクフォースを実施できないとしている。ウォール・ストリート・ジャーナルは、司法省タスクフォースに携わる職員は連邦法規を遵守する義務があると報じている。

連邦保安局捜査部のドリスコル副部長は同局会議の席上で、司法省はボディカメラについてのルール作りをしていないため、連邦保安局ではボディカメラ着用の地元警察官と合同でタスクフォースをすることができないと指摘した。このことは同会議に出席した複数の人物が明らかにしている。地元警察官が連邦保安局と合同のタスクフォースをする場合、連邦法に従わなければならず、それは、すなわちボディカメラの着用ができなくなることを意味する。

今後、ボディカメラ着用を採用する警察署が増えてくることを考えると、連邦政府はボディカメラについてのルール作りを急ぎ、連邦の法執行機関職員にもボディカメラを着用させるとともにボディカメラ関連助成は厳正に対処すべきである。

編集 = Forbes JAPAN 編集部

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