米カジノ大手MGMリゾーツ・インターナショナルの株価は、インターネットメディア界のビリオネアであるバリー・ディラーが180億ドル(約2兆8800億円)規模の株式非公開化提案を撤回したことを受け、時間外取引で10%急落した。
数カ月協議した買収提案を撤回、MGM株は上昇分を大きく失う
ウォール・ストリート・ジャーナルが米国時間9月23日午後に最初に報じたところによると、ディラーはMGMと数カ月にわたる協議を続けていたが、ついに買収を断念したという。ディラーが率いるコングロマリットのピープル(旧IAC)は、すでにMGM株の約27%を保有している。
今年6月にディラーが残りの株式を買収するとのニュースが流れた際、MGMの株価は一時15%急騰していた。しかし今回の撤回を受けて株価は下落に転じ、24日午前には10%安を記録した。これにより、買収提案の発表以降に得た株価上昇分の多くが帳消しとなった。
ディラーは23日の声明のなかで、「我々が期待していたような形で条件がまとまらなかったため、現時点での非公開化は見送ることにした」と述べた。一方で、ピープルとしてはMGMとの戦略的な取引に引き続き「オープンであり、関心を持っている」とも付け加えている。
MGM買収は価格と資金調達で行き詰まり、出資集めに苦戦
今回の買収劇は、ディラーがMGMへの関心を失ったからではなく、価格や資金調達、買収スキームの条件が折り合わなかったために頓挫したとみられている。ブルームバーグによると、ピープルは約180億ドル(約2兆8800億円)の買収資金を現金、新たな借入、および他の投資家からの出資金で賄う計画だったが、ディラーはこの複雑なスキームに必要な「追加の自己資本の調達に苦戦していた」という。



