米スターバックスは、北米の約250店舗を閉鎖する。対象は、業績不振に陥っているか、同社が掲げる「コーヒーショップ体験」を提供できていないと判断した店舗だ。今回の店舗閉鎖は米国時間9月24日に証券取引委員会(SEC)に提出された書類のなかで明らかとなった。
スターバックス、北米店舗の約1%を閉鎖──体験と採算で選別
提出書類によると、北米にある約1万8000店舗のうち約1%が年内に閉鎖される計画だという。全体の店舗網を再評価した上で、「ブランドに期待されるコーヒーハウス体験や財務実績を提供できていない」店舗を閉鎖する。
もっとも今年度においては世界全体の新規出店数が閉鎖数を上回る見通しだ。ただし、今回の閉鎖を織り込んだ年間の純増店舗数は約440店舗となり、従来の目標だった600〜650店舗の純増には届かない。
スターバックスは今回の措置に伴って総額3億ドル(約500億円)の費用を計上する見込みだ。内訳は、テナント契約の解除や従業員の退職金支払いに2億ドル(約300億円)、店舗資産の処分に1億ドル(約200億円)となっている。
閉鎖店舗の従業員には「可能な限り異動の機会」、配置先がなければ退職金
同社のマイク・グラムスCOOは24日、従業員宛ての書簡の中で、「店舗整理の一環として、毎年一部の店舗を閉鎖し、新たな店舗をオープンしている」と説明した。今回の閉鎖は「苦渋の決断」であるとしたうえで、対象店舗の従業員とは直接対話を進めているという。閉鎖される店舗の従業員には「可能な限り異動の機会」が与えられるが、グラムスは「別の店舗に配置できないパートナー(従業員)に対しては、退職支援を提供する」とも述べている。
約1600億円の事業再構築から約1年、業績見通しは上方修正
今回の店舗閉鎖は、スターバックスが現在進めるブランド再建策「Back to Starbucks」の一環として、10億ドル(約1600億円)規模の事業再編計画を発表してから約1年後の動きとなる。この計画には、一部店舗の閉鎖や約1000店舗の改装計画が盛り込まれていた。また同社は、2025年に本社部門の約2000人を削減したほか、2026年に入ってからも2回に分けて計約500人の人員削減を実施している。
その一方で、同社は4四半期連続の増収を達成したことを受け、今年7月には通期の売上高と1株あたりの純利益の見通しを上方修正した。グラムスは24日の従業員向けメッセージのなかで、北米市場全体としては「力強い成長」を見せており、1500店舗の改装計画も順調に進んでいると強調した。



