米国時間9月22日、ドナルド・トランプ大統領は国連総会の会場に到着した際にCNNの記者を非難し、週末に同局をホワイトハウスから追放したにもかかわらず、なぜこの場にいるのかと問い詰めた。
ニューヨークの国連本部で記者団の前に立ったトランプは、「CNNが私の取材に来ているとは驚きだ。君たちは私を取材するべきではないし、そもそも私の取材はしないと言っていたではないか」と述べた。
これに対しCNNのカイラン・コリンズ記者は、「国連が私たちの入場を許可したのです」と冷静に返し、そのままイランとの紛争がいつ終結するのかと質問を投げかけた。
なお、CNN側はトランプの取材を取りやめるとは一度も表明していない。
今回の衝突は、CNN、MS NOW、ポリティコの3社が21日、事前の警告も正当な理由もなくホワイトハウスから追放されたとしてトランプ政権を提訴した直後の出来事だった。
CNNとともにホワイトハウスのテレビ代表取材団(交代で大統領を取材し、全加盟社に映像を配信するグループ)を構成する他の主要ネットワーク4社は、追放された報道各社への連帯を示すため、代表取材を担当するはずだったCNNの不参加を受け、代替局の選出を拒否していた。
一方のホワイトハウスは21日から独自の配信チャンネル「Trump TV」を立ち上げた。このチャンネルでは、「(トランプ大統領に関する)注目の映像、主要な発言、必見のハイライトを24時間体制で配信し、リアルタイムで更新する」という。初回の放送では、7月3日に行われたラシュモア山での演説と、2025年の大統領就任式の映像が流された。
3社が起こした訴訟の審問は、ワシントンD.C.連邦地方裁判所のティモシー・ケリー判事のもと、23日に行われる予定だ。各社は訴状の中で「こうした取り返しのつかない損害は、1日たりとも容認されるべきではない」と主張し、追放措置の一時差し止めを求めている。
3社は訴状の中で、今回の追放措置は「米国憲法修正第1条で保護された取材活動と言論に対する報復である」としている。一方のトランプはトゥルース・ソーシャルへの投稿で、「ホワイトハウスは私が大切にする『報道の自由』を攻撃しているわけではない」と反論し、あくまで「フェイクニュース」を標的にした措置だとして強硬姿勢を崩さなかった。
トランプは18日に上記報道各社の追放措置を発表した際、「大統領や政権、あるいは国家を取材するにあたって、フィクションや嘘ばかりを報じることが許されてはならない」と主張し、この措置を他社にも拡大することを示唆していた。同日遅くの取材でも「彼らを私の執務室に入れたくないし、ここにいてほしくない」と言い放っている。翌19日には、ホワイトハウスに出社した3社の記者が「常駐記者証(ハードパス)」の無効化を言い渡された。
複数の報道によると、トランプが追放措置に踏み切った背景には、物議を醸している最側近のナタリー・ハープ大統領特別補佐官から批判的な報道の映像を見せられた直後だったという。ハープに対しては、大統領が目にするニュースやSNSの投稿に大きな影響力を持っているとして、数カ月前から懸念の声が上がっていた。



