新型コロナウイルス感染症のパンデミックが襲ったとき、私の最初の会社はドラスティックなピボット(方向転換)を余儀なくされた。テクノロジーを活用してセレブリティとブランドをマーケティング目的でマッチングさせるそのビジネスは、中核となるサービスが一晩にして消失した。もし再建するなら、私たちは何を目指して構築すべきなのだろうか。
私たちには、SaaSプラットフォームのためのデータ基盤と、インフルエンサーマーケティングを切り開いてきた経験があった。そして、ソーシャルメディアを愛していた。しかし同時に、私はより難しい問いを自分に投げかけていた。私はなぜ毎朝、目を覚ますのか。ソーシャルメディアの欠点が気がかりだった。人々をつなぎ、中小企業を後押ししてきた同じチャネルが、偽情報を拡散し、信頼や民主的な議論を損ない、10代のメンタルヘルスに重くのしかかってもいた。
そこで私たちはチームとして、利益を超えたミッションを定義し、フランス法に基づく「使命を果たす会社(société à mission)」の地位を求めた。成長を何よりも優先する業界において、それは必ずしも心地よい立場ではない。しかし、私はそれが必要なことだと信じている。
先駆者であることは、見た目以上に難しい
私たちは、セレブリティマーケティングのためのテクノロジーを構築した初期の企業の一つであり、その後、インフルエンサーマーケティングを一つの領域として確立するための技術、さらには完全リモートワークのための仕組みを築いてきた。社会的ミッションを法的構造に組み込むという選択も、より難しい問題に対して同じ本能を適用した結果だった。
2020年当時、インフルエンサーマーケティングは初期段階にあったが、急速に動いていた。TikTokがショート動画革命を牽引し、クリエイターが毎日のように参入し、企業はその成長を取り込もうと競い合っていた。私たちも成長に貪欲だったが、異なる方法で成長することを決意していた。
競合他社が猛スピードで先を行くのを見て、計算違いをしたのではないかと不安になる瞬間もあった。業界での主な話題がリーチやエンゲージメント率だった時代に、私たちは倫理や責任について議論を交わしていたからだ。
より難しい課題は、法的な書類作業では決してなかった。それは当時も今も、企業文化である。価値観を、壁に貼ったポスターではなく、社員が日々の意思決定に使うものとして会社の中で現実のものにするには、継続的で意図的な取り組みが必要だ。自社のミッションが実務上何を意味するのかを議論する必要がある。それは採用にどう適用されるのか、グレーゾーンで事業を行う見込み顧客からの問い合わせにどう向き合うのか。時には売上を断ることを意味する。
私たちはこれを、完全リモートのチームで進めていた。100%在宅勤務のモデルは、柔軟性や人材へのアクセスという点では素晴らしいが、組織文化の構築を極めて難しくする。実際のオフィスで価値観を伝えるような、インフォーマル(非公式)な瞬間は、デフォルトでは決して発生しない。それを意図的に設計しなければならないのだ。あらゆるタッチポイントがより重みを増す一方で、それらが自然で誠実なものであると感じられる必要もある。
意義があるだけではなく、必要である
インフルエンサーマーケティングは、もはやニッチな戦術ではない。米国のインタラクティブ・アドバタイジング・ビューロー(IAB)によると、米国におけるクリエイター広告支出は2025年に370億ドル(約5兆8200億円)に達すると予測されており、メディア業界全体よりも4倍近く速いペースで成長している。そこから新たなメディアが台頭した。何十億もの人々に届き、購買判断を形成し、信頼を築き、また破壊し、文化がどのように広がるかを定義するメディアである。
その規模の大きさが、クライアントから絶えず耳にする緊張感を生み出している。彼らはインフルエンサーマーケティングの力を信じている。同時に、自分たちの業界がもたらしている影響、すなわち若者へのプレッシャー、フェイクコンテンツ、信頼の失墜なども懸念している。
ミッション主導の企業だからといって、その緊張が解消されるわけではない。しかし、私たちがそれをはねのけることを拒むようにはなる。私たちのクライアントにとって、それは重要なことだ。これによって、自分たちと同じ問いを投げかけているパートナーを得ることができるからだ。
ビジネスリーダーには、特別な責任があると私は信じている。問いはシンプルだ。この新しいメディアのインフラを構築している企業が、誠実に運営することにコミットしないのであれば、誰がするのだろうか。私たちでなければ誰がやるのか。今でなければいつやるのか。
誰も語らない波及効果
私が予期していなかったのは、この決断が自社の枠を越えてどれほど遠くまで広がるかということだった。
初期の話し合いでは私たちの価値観にまったく触れなかったクライアントが、今では調達の段階でそれを持ち出すようになった。ブランドは、責任あるインフルエンサーマーケティングのアプローチを導入する際のパートナーとして当社を見ている。代理店は、コンペで勝つために、倫理的アプローチに関する当社の知識と信頼性を活用している。
私たちのミッションをここで働きたい理由に挙げる人々から、求人への応募が届く。当社のコミットメントは本物であり、外部から検証され、影響力を持っているため、チームは会社に高い基準を求めている。何かが一致しないとき、社員は声を上げる許可と責任の両方を感じている。
リーダーへの示唆
他のリーダーたちに言いたいのは、マニフェストにある高尚な言葉から始めるのではなく、決断から始めることだ。価値観と商業的利益が相反する方向に引っ張り合うことがあるという事実に直面し、チームの目の前で、目に見える形で価値観を優先させることだ。価値観は、それに何かコストが伴うようになって初めて、現実のものとなる。
そこから先の仕事は実務的だ。コミットメントを書き出し、それが自社の主張ではなく、自分たちが守るべき基準となるよう、社外の誰かに検証してもらう。そして、それを日々の問いに変えることだ。また、一人で築いてはならない。それをあなた自身のものではなく、チームのプロジェクトにすることだ。これを一貫して行えば、長期的な信頼を寄せてくれるクライアント、自社で働きたいと願う優秀な人材、および共にこれを築き上げてきたチームの信頼という形で、見返りが現れ始めるのを目にするだろう。
インフルエンサーマーケティングは、常に獲得された信頼の上に成り立ってきた。信頼できる本物の推奨こそが広告よりも遠くまで伝わるというのが、その大前提だ。パーパス主導の企業であることは、それを体現するものだ。競争の激しい分野で持続可能なものを構築するためには、自社が何を行っているのか、その理由、そしてどこで行き届いていないのかについて、スタッフ、クライアント、パートナーに対して透明性を保つことが極めて重要となる。
組織の構造に価値観を組み込むことで、いかなるマーケティング予算でも購入できないものを得ることができる。それは、自分自身で設定したのではない基準を守ることから生じる、高い信頼性だ。



