ビジネス

2015.12.22 10:00

1千億円を生む下着ブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」 驚異の成長力


2015年のショーのスポンサーは宝飾ブランドのスワロフスキー、富士フイルムをはじめとする6社だった。バックステージではモデルらが製品を使ってヘアスタイリングのコツを見せ、チョコレートをつまむ姿がSNSでアップされた。さらには後日のメディア報道もついてくるのだから、企業は喜んで金を払うわけだ。

ヴィクトリアズ・シークレットは、このイベントのチケットを一般客には販売しない。2,000枚余りの入場券は選りすぐりのセレブやジャーナリスト、企業のゲスト限定で手渡され、ショーのプレミア感を演出する。

ヴィクトリアズ・シークレットの売上高は今年1月末までの1年間で72億ドル(約8700億円)。純利益は12億ドル(約1450億円)だった。同社は今年度の総売上を76億ドル(約9175億円)と見積もっている。この数字は、GAP等の競合ブランドの平均成長率3%の約2倍だ。

モールの買い物客が減少していると言われる中、ヴィクトリアズ・シークレットの全米店舗の平均売上高は2014年、前年の496万ドルから2%増の506万ドルを記録した。世界185ヵ国でオンエアされるファッションショーが、同社のグローバルな成長を下支えしている。

本国アメリカでは、宝石をちりばめたブラが株主への配当金をしっかり稼ぎ出した。同社の親会社エル・ブランズの11月の株価は4.97%増の99ドル49セントだった。


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編集=上田裕資

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