ウォーレンが引き続き関与していることで、この変化はより容易になる。伝えられるところでは、彼は今もオフィスに出向き、投資候補を精査し、アベルに助言している。それは安心材料ではあるが、株主が新体制の完全な自立を目にするのは当分先になるとも言える。補助輪は外れたが、バフェットはまだ自転車の横を歩いているのだ。
「バフェット・プレミアム」の再評価
バークシャーの評価額は、バフェットが退き始めて以来、すでに変動している。同社の株価純資産倍率(PBR)は、彼がCEO退任を発表した当時の約1.62倍から、現在は約1.53倍に低下したと報じられている。バークシャーの企業価値は約1兆1000億ドル(約174兆円)であり、一見わずかな数値の差に見えても、その変動の影響は大きい。
バフェット・プレミアムの縮小はある程度避けられなかった。投資家たちは基礎となる事業だけでなく、バフェットが自らの資金と同じ慎重さで彼らの現金を扱うという確信に対しても対価を支払っていた。事業資産は残っているが、方程式のもう半分は誰か別の人物が示さねばならない。
バークシャーは6月末時点で約3650億ドル(約57兆6000億円)の現金を保有していた。これはアベルに絶大な柔軟性を与える一方、資本配分を誤る同じくらい大きなリスクをもたらす。特に現金残高が増え続ける場合、大型案件を見つけるよう圧力がかかるだろう。もう1年何もしないでいることは想像力に欠けて見えるかもしれない。しかし、バークシャーがまだ気概を持っていると示すために高値の買収を行うのは、はるかに悪い選択となる。
バフェットの規律が最も明確に示されたのは、むしろ断念した取引においてだった。アベルが彼の投資選択を模倣する必要はないが、価格が合理的でない場合には毅然と立ち去る姿勢を、株主はアベルにも期待すべきだ。
経営陣の交代や特殊な状況を30年以上研究してきた者として、私は新CEOのもとで下される最初の数件の資本判断に注視する。それはその人物が仕事をどう理解しているかを示すからだ。強固な事業を継承し、すぐに自らの色を出せる案件を探し始める者もいる。一方で、成功したシステムを維持することが、それを変えることと同じだけの判断力を必要とすると理解している者もいる。
私たちThe Edgeでは、権限とインセンティブの変化を、それが業績の変化として表れる前に探している。バークシャーの財務諸表は今もバフェットが築いた会社を描写している。しかし、次の大きな決断は、アベルが運営しようとする会社を描写し始めるだろう。


