宇宙

2026.09.19 12:00

月面に新たな巨大クレーター発見、「100年に一度」の衝突で2024年に形成 NASA

米航空宇宙局(NASA)の月周回探査衛星「ルナ・リコネサンス・オービター(LRO)」に搭載された狭角カメラ(NAC)が2025年12月5日に撮影した「マクゲッチン・クレーター」の上空からのクローズアップ画像(NASA)

衝突で月面に直径6.4kmの「低温域」形成

LROに搭載された赤外線放射計「ディバイナー(DLRE)」による追跡観測の結果、衝突の影響はクレーターそのものをはるかに超えて広がっていることが明らかになった。マクゲッチン・クレーター周辺に、直径約6.4kmの「低温域」が検出されたのである。

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衝突で新たに形成された低温域(B)と衝突前(A)の同じ場所の夜間の温度を示した図(Tyler M. Powell et al. ,New lunar crater reveals extensive distal regolith modification.Sci. Adv.12,eaeh9568(2026).DOI:10.1126/sciadv.aeh9568)
衝突で新たに形成された低温域(B)と衝突前(A)の同じ場所の夜間の温度を示した図(Tyler M. Powell et al. ,New lunar crater reveals extensive distal regolith modification.Sci. Adv.12,eaeh9568(2026).DOI:10.1126/sciadv.aeh9568)

この領域は夜間、周囲の地形よりも9度ほど低温になっていた。研究チームは、衝突によって月面を覆うレゴリス(堆積層)の地盤が緩くなり乱されたことで、その密度と保温性が低下したためだと考えている。これは、大規模な衝突により、目に見えるクレーターにとどまらない物理的な変化が月面に起こる可能性があることを示す証拠だ。

NASAの月面基地計画において重要な発見

NASAの目標が短期的な月面訪問から、月面での持続的な活動へと移行するにつれ、衝突による月面変化を理解する重要性はますます高まっている。

NASAの「アルテミス計画」では、さらに野心的な月面ミッションや、最終的には月面基地の建設支援を目指している。衝突が月の土壌の密度、温度、機械的特性をどのように変化させるかを理解することは、将来の居住施設の立地選定や、月面探査車の運用見通しにおいて、実用的な意義を持つ。

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NASAの月探査機「ルナ・リコネサンス・オービター(LRO)」の広角カメラが撮影した数百枚の画像をつなぎ合わせて作成された月面の画像。黒い矢印が指しているところにマクゲッチン・クレーターがある(NASA Goddard/Intuitive Machines/Robert Wagner)
NASAの月探査機「ルナ・リコネサンス・オービター(LRO)」の広角カメラが撮影した数百枚の画像をつなぎ合わせて作成された月面の画像。黒い矢印が指しているところにマクゲッチン・クレーターがある(NASA Goddard/Intuitive Machines/Robert Wagner)

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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