経営・戦略

2026.09.19 09:00

ウォーレン・バフェットがバークシャー会長を退任、「時の流れには誰にも勝てない」

Ankit Agrawal/Mint via Getty Images

Ankit Agrawal/Mint via Getty Images

世界第10位の富豪であるウォーレン・バフェットがバークシャー・ハサウェイの会長職を退任した。後任には息子のハワードが就任する。

並外れた貢献をたたえ、バフェットを名誉会長に任命

バークシャー・ハサウェイは投資家向けの声明の中で、バフェットの「並外れた貢献を称え」、彼を「名誉会長」に任命すると述べた。また同社によれば、バフェットは引き続き取締役会に留まり、「その貴重な判断と見識を提供」し続けるという。

新しく会長に就任するハワード・バフェットの選出は、同社の「長年にわたる後継者計画」に沿ったものだ。

今回の退任の約1年前には、現在96歳のバフェットがバークシャー・ハサウェイのCEOを退任すると発表されたばかりだった。

新CEOに就任したグレッグ・アベルはバフェットを称賛し、彼がバークシャーに与えた影響は「米国のビジネス史において比類のないものだ」と語った。

株主に宛てた手紙で、期待を超えたと新CEOアベルを称賛

この発表には、バフェットからバークシャー・ハサウェイの株主に宛てた書簡が添えられていた。彼はその書簡の中で、家族とともに96歳の誕生日を祝ったこと、そして、同社での60年以上の歩みについて触れている。バフェットはアベルを称賛し、「彼に対する私の期待は当初から非常に高かったが、彼はそれ期待をも上回っている。彼はあらゆる面でCEOとしての職務を完全にまっとうしている。ここしばらくの間、重要な決断を下してきたのは彼であり、そのどれについても私が口を出す必要はなかった」と記した。

息子ハワードに企業文化と価値観を守る役割を託す

さらに、今が移行を完了するのにもっとも適した時期だと信じていると付け加え、息子のハワードが同社の取締役会で33年間にわたり貢献してきた事実を強調した。バフェットは、アベルが会社を経営する一方で、ハワードが「当社のバランスシート上の何よりも価値のある、会社の文化と価値観を守る」ことになると述べた。「ハワードのことを、株主の皆様が保有する保険契約のようなものだと考えてほしい。決して保険金を請求する事態にならないことを願うような保険だ」。

バフェットは最後に、「時間の流れには誰も勝てない。しかし、時間は私には寛大だった。バークシャーの将来についてこれまでにないほど自信を持てるような段階まで到達するのを、私に見届けさせてくれたのだから」と手紙を締めくくった。

純資産は約23.1兆円、富豪ランキングで世界10位

フォーブスの推計によると、バフェットの資産額は1447億ドル(約23兆1500億円)に上り、フォーブスの『リアルタイム・ビリオネア・リスト』では第10位につけている。また、今週初めに発表された2026年版の『フォーブス400』でもバフェットは10位にランクインした。

寄付総額は約10.9兆円、資産の99%超を手放すと誓約

慈善家としても有名なバフェットは、フォーブスが選ぶ『米国で最も寛大な慈善家トップ25』の首位に立っている。2月現在でバフェットはさまざまな慈善活動に合計683億ドル(約10兆9300億円)を寄付しているが、これは彼の総資産の約32%にあたる。

また、彼は個人資産の99%以上を寄付することも誓約している。バフェットは2010年、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツと当時の妻メリンダ・フレンチ・ゲイツとともにGiving Pledgeを共同設立し、他の富豪たちにも資産の少なくとも半分を慈善活動に寄付するよう呼びかけた。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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