ほぼすべての行き詰まった取り組みの現場で、私が耳にする一文がある。その言葉は、キックオフの前、計画ができる前の、スコープを定める初期の対話で出てくる。規律ある判断として発せられ、たいていその場もそう受け止める。
今回、組織文化は対象外にしよう。
誰も異を唱えない。その一文は抑制のように聞こえる。取り組みの範囲を定める場面では、抑制は不足しがちだ。ようやく誰かが境界線を引き、この取り組みを実現可能なものに保とうとしているのだ、と受け止められる。
私は、この一文こそがチェンジマネジメントにおいて最も高くつく言葉だと考えるようになった。
リーダーはなぜそう言うのか
その理由は理解できるものであり、率直に言語化されるべきだ。これは不注意ではない。
組織文化への取り組みは範囲を定めるのが難しく、予算をつけるのはさらに難しい。自然な終了日も、明確なマイルストーン構造もない。しかも、予算を食いつぶしてポスターしか生まないという評判があり、それは十分に根拠のある評判でもある。全社的なカルチャープログラムを一度経験したCFOが、喜んで2回目を承認することはない。
また、誰も求めていなかった対話を招くことにもなる。組織文化を少しでも深く検証すれば、必ずシニアリーダーの行動に行き着く。新しいオペレーティングモデルについての取り組みだったはずのものが、突然、経営陣自身の習慣を俎上に載せることになる。組織文化を対象外にすれば、その対話も一緒に対象外にできる。
そして、それによって取り組みは承認されやすくなる。輪郭のはっきりした限定的な取り組みには予算がつくが、組織文化のワークストリームが付随するものは、いつまでも終わらないように見える。
これらの理由はいずれも成り立つ。問題は、この一文が実際には不可能なことを語っている点にある。
あらゆる取り組みは組織文化に触れる
意味のある変革で、組織文化に触れないものはない。実行する価値のある変革とは、組織の行動様式を変えることだ。うまく機能している重要な取り組みを見れば、それは明らかである。意思決定のされ方が変わり、どの判断を現場に残し、どの判断を上位に上げるのか、そしてそのエスカレーションがどれほど速く行われるのかが変わる。誰の判断が重みを持つのかも変わる。新しいモデルは、そう明言しないまま、ある人々の専門性を押し上げ、別の人々の専門性を押し下げるからだ。許容されなくなる行動も変わる。かつて機転として評価された回避策はコンプライアンス違反となり、かつて称賛された英雄的な奮闘はプロセスの失敗となる。
これらのどれも、カルチャープログラムを必要としない。それでいて、そのすべてが組織文化である。
選択肢は、その取り組みが組織文化に触れるかどうかではなかった。その部分を誰かが管理するかどうかだけだった。
管理されない部分は何をするのか
対象外と宣言されても、組織文化はその取り組みに作用し続ける。管理されず、名前も与えられないまま、たいていはあなたに不利な形で。
新しい意思決定プロセスが始まっても、古いエスカレーション経路は並行して動き続ける。非公式な権威を持つ人々は、それを手放すよう求められていなかったため、手放さない。計画上は責任が再割り当てされていても、誰もが以前その責任を担っていた人物に確認し続ける。その人の判断こそが、依然として重みを持っているからだ。変革によって終わらせるはずだった行動が、人事評価で引き続き報われる。誰もその取り組みを評価基準と結びつけなかった。それは組織文化の問題になるはずであり、組織文化は対象外だったからだ。
やがて取り組みは停滞し、振り返りでは「抵抗」が見つかる。しかし、組織は抵抗していたのではない。組織文化が命じる通りに、忠実に動いていただけなのだ。その取り組みは人々に行動を変えるよう求めたが、行動を左右するあらゆるシグナルは旧来の方向を指したままだった。その状況では、人々は合理的に行動したのである。
では何を対象に含めるべきか
代替策は、全社的なカルチャープログラムではない。ここで多くのリーダーは安心する。対処法は、避けようとしていたものよりはるかに小さいからだ。
必要なのは、この取り組みに限って、次の4つの問いに答えることである。
• 現在の働き方のうち、この変革と衝突するものは何か。それを何に置き換える必要があるのか。
• どの意思決定が異なる形で行われるようになるのか。そのとき誰が権限を失うのか。
• 組織は誰の判断をより信頼すべきで、誰の判断を以前ほど信頼すべきでないのか。
• 報われている行動のうち、報いるのをやめなければならないものは何か。
これらの問いは、まさに対象外にすることで避けようとした種類の不快さを伴う。勝者だけでなく敗者も明らかにし、経営陣自身の習慣にも関わってくる。最初の問いには、組織の現在の働き方が問題の一部であると認めることが必要だ。それでも、これらは数週間で答えられる問いである。避けたとしても、組織文化はなお結果を決める。ただ、あなた抜きでそうするだけだ。



