レイバー・デーの週末が過ぎ去り、秋が勢いよく近づいてくる季節である。
この移行期には、予測しがたい天候と変わりやすい嗜好がつきものだ。バーでのオーダーもその例外ではない。「9月になると、ゲストは季節を先取りしてオーダーし始めます。それまで飲んでいたものから、変化を求める気持ちが強くなるからです」と、シカゴのLilac Tigerのオーナー兼ビバレッジディレクター、デイビッド・モーは語る。
季節の狭間は、飲み疲れがはっきりと表れる時期でもある。夏の間、爽やかで泡立ちのある一杯を楽しんできた人々は、よりなめらかで、力強く、アルコール感のあるものを求め始める。夏と秋のカクテルは、それぞれ定番の風味やイメージと強く結びついているため、季節の変わり目のカクテルを定義するのは難しい。だからこそ、2つの季節のバランスを見つけることが重要になる。
以下では、全米のバーテンダー8人が、ハーブや芳醇なスピリッツを活かしつつも爽やかさを失わない、お気に入りの季節の変わり目のカクテルレシピを紹介する。
季節の変わり目のカクテルレシピ8選
クラシック・ライオンズ・テール
「夏から秋へ移る時期には、ライオンズ・テールを人に紹介したり、思い出してもらったりするのが好きだ」と、シカゴのMirraのリードバーテンダー、ディーは語る。「オールスパイスが秋らしいスパイス感へと導きながら、夏のドリンクの爽快さを失わない」
材料:バーボン 2 oz(甘めに仕上げるならハイコーン、ブリオッシュのようなニュアンスを加えるならウィーテッド)、オールスパイスドラム 0.5 oz、ライムジュース 0.75 oz、シンプルシロップ 0.75 oz。
作り方:すべての材料をシェーカーに入れ、氷とともにシェイクする。クープグラスに濾して注ぐ。どうしても飾りたいなら、香りを出したライムピールを添える。
トランジショナル・ダイキリ
クラシックなダイキリは、夏から秋への移行期に「最適なベース」になると話すのは、Dēlizのコーポレート・ビバレッジディレクター、オマール・ダグラスだ。「ダークラムをブレンドすることで、爽やかさを保ちながら、深みと温かみを加える余地が十分にあります」。さらに、レシピにアモンティリャード・シェリーを加えることで、「カクテル本来の味を損なうことなく、季節の移り変わりをさりげなく表現できる」という。
材料:Diplomático Planasラム 1.25 oz、Diplomático Reserva Exclusiva 0.5 oz、Chareau Aloe Liqueur 0.25 oz、アモンティリャード・シェリー 0.25 oz、Luxardo Maraschinoリキュール 0.25 oz、フレッシュライムジュース 1 oz、シンプルシロップ 0.25 oz。
作り方:すべての材料を氷とともにティンシェーカーに入れる。しっかりシェイクし、ニック&ノラグラスに濾して注ぐ。
ペア・ネセシティーズ
このカクテルでは、ジューシーな洋ナシがライムと絡み合い、明るくフルーティーな軸をつくる。一方、ベルベットファレナムがスパイスとアーモンドのニュアンスを加え、バーボンが温かな奥行きをもたらす。Drink Companyのバーテンダー兼創業者、デレク・ブラウンは、「夏の暑さが和らいだときに、最後にもう一度プールへ行ったり、ハイキングに出かけたりするようなもの」と表現する。
材料:バーボン 1.5 oz、洋ナシジュース 1 oz、ベルベットファレナム 0.5 oz、ライムジュース 0.5 oz、アロマティックビターズ 少量。
作り方:すべての材料を氷とともにティンシェーカーに入れ、冷えるまでシェイクしてクープグラスに濾して注ぐ。スターアニス(八角)を飾る。
ラム・オールドファッションド
「軽い上着をクローゼットから取り出した瞬間、ステアしたカクテルをゆっくり味わうのは心地よいものだ」と、シカゴのLilac Tigerのオーナー兼ビバレッジディレクター、デイビッド・モーは語る。このカクテルでは、ラムの自然な甘みが夏らしい楽しさと生き生きとした印象を保ちながら、高いアルコール度数が秋へ傾く力強さをもたらす。
材料:Planteray Original Dark Rum 1.5 oz、Mount Gay XOラム 1 oz、Cynar 70 0.25 oz、デメララシロップ 0.125 oz。
作り方:すべての材料を氷とともにステアし、大きな氷を1つ入れたロックグラスに濾して注ぐ。
シルクロード
シカゴのMuhājirのゼネラルマネージャー兼ビバレッジディレクター、リチャード・ベルツァーは、これを花のような、ハーブ感のある、スパイスの効いたニュアンスを持つマルガリータのアレンジと考えるとよいと説明する。「ハーブの風味は、日によって天候が大きく変わる時期にも対応できるだけの汎用性を持ちながら、フレッシュで飲みやすく感じられる」
材料:ブランコテキーラ 1.5 oz、ローズシロップ 0.5 oz(ローズティー 8 gを熱湯 250mlで抽出し、濾した後、同量の重さのハチミツと合わせ、なじむまで混ぜる)、フレッシュライムジュース 0.75 oz、ザアタルリキュール 0.5 oz。
作り方:すべての材料を氷とともにシェーカーに入れてシェイクする。シナモン、ザアタル、クローブなど秋のベーキングスパイスを使ったスパイスソルトで縁を飾ったロックグラスに濾して注ぐ。ライムのくし切りまたは輪切りを飾る。ザアタルリキュールが手に入らない場合は、フェンネルまたはほかのハーブ系リキュールで代用する。
セプテンバー・クロッシング
Virgin Hotel New Orleansのリードバーテンダー、セルジ・フェルナンデスは、夏の明るさと酸味を保ちながら、スパイスやハーブを通じて秋の風味を取り入れることを好む。このドリンクでは、Genepyがアルプスを思わせるハーブの風味をもたらし、ライムとキュウリが爽快感を与え、アガベがとろみを加え、ジンジャービールがほのかなスパイス感を添えると彼は説明する。
材料:Genepy le Chamois 1.5 oz、アガベシロップ 0.5 oz、フレッシュライムジュース 0.75 oz、キュウリのスライス 5枚、ジンジャービール、フレッシュミント。
作り方:すべての材料を氷とともにシェイクし、クラッシュドアイスを入れたコリンズグラスに濾して注ぐ。
ラムファット・サワー
「9月は興味深い月だ。すっかり秋を迎える準備ができているゲストと、まだ夏を手放したくないゲストが同時にいるからだ」と、Beityのビバレッジディレクター、オリビア・ファデンは語る。そこで彼女は、柑橘を前面に出し、ほのかなスパイスを効かせながら、夏と秋をつなぐリッチで豊かなサワーを提供している。
材料:ラム(羊)脂でファット・ウォッシュしたライウイスキー 2 oz、ウーロン茶シロップ 0.75 oz、ザクロ糖蜜 0.25 oz、フレッシュレモンジュース 0.75 oz、タイチリチンキ 2〜3ダッシュ、卵白 0.75 oz。
作り方:すべての材料をシェーカーに入れ、氷を入れずにドライシェイクする。シェーカーに氷を加え、よく冷えて泡立つまで再びシェイクする。冷やしたニック&ノラグラスにダブルストレインする。
グラニースミス・アップル・カクテル
リンゴの収穫は、夏から離れていく変化を示す最初の兆しの1つであるため、シカゴのThe Alstonのリードバーテンダー、ジャスティン・ダフィンは、この狭間の時期を受け入れるためにこの風味を使うことが多い。「グラニースミス(青リンゴの一種)がカクテルを明るく爽やかに保ち、オールスパイスドラムが秋を連想させる温かなベーキングスパイスのニュアンスを加える」
材料:オールドトムジン 1.5 oz、Dolin Blanc(白ベルモット) 0.5 oz、グラニースミスアップルジュース 1 oz、レモンジュース 0.5 oz、シンプルシロップ 0.5 oz、オールスパイスドラム バースプーン1杯。
作り方:すべての材料を氷とともにシェーカーに入れ、よくシェイクする。新しい氷を入れたロックグラスにダブルストレインし、扇状に切ったリンゴを飾る。



