調査会社Kantar Worldpanelが実施した中国都市部家庭の購買行動調査によると、同社の中国都市部世帯への浸透率(商品を購入したことのあるユーザーの割合)は95.5%。今年10月上旬までの1年間で、P&Gの商品は中国都市部の1億5300万世帯で使用されており、利用者は前年同期比で2.1%増加。
P&Gの中国圏(香港、台湾を含む)での年間売上高は20億ドル(約2400億円)で、同社にとって最も成長している市場の一つだ。2位と3位はいずれも中国の乳製品メーカーで、伊利(イリ)と蒙牛(メンニュウ)が続いた。
レポートは中国都市部で1億世帯以上のユーザーを持つ高成長消費財メーカー21社を紹介しており、うち11社は中国の現地企業だった。1億世帯以上に浸透する企業の数は3年前の15社から大幅に増えた。
Kantarのジェイソン・ユーによると「中国では特に健康関連の分野で、ブランドが意識されている」という。ブランド成長のもう一つのカギは地理的な拡大だ。多くの海外ブランドが大都市圏での販路拡大に資本投下を行う一方、「現地企業らはブランド価値を高め、高級感を出すことで、地方都市でも顧客を増加させている」という。
海外ブランドでは他にネスレ、ユニリーバ、コカ・コーラが上位に入った。下記に上位15社のランキングを掲載する。(数値は利用世帯数/浸透率の順)
1. P&G(非食品)
1億5300万世帯/95.5%
2. 伊利(イリ:食品メーカー)
1億4100万世帯/88.5%
3. 蒙牛(メンニュウ:食品メーカー)
1億4100万世帯/88.2%
4. 康師傅(食品メーカー)
1億3900万世帯/86.9%
5. ネスレ(食品メーカー)
1億3800万世帯/86.6%
6. ユニリーバ(非食品)
1億2900万世帯/80.7%
7. コカ・コーラ(食品メーカー)
1億2700万世帯/79.4%
8. マース(食品メーカー)
1億2600万世帯/79.0%
9. モンデリーズ(食品メーカー)
1億1900万世帯/74.3%
10. 立白(非食品)
1億1700万世帯/73.4%
11. コルゲート(非食品)
1億1600万世帯/72.9%
12. 恒安(ヘンアン:非食品)
1億1600万世帯/72.8%
13. 中国旺旺(ワンワン:食品メーカー)
1億1400万世帯/71.6%
14. 納愛斯(ナイス:非食品)
1億1300万世帯/70.5%
15. 海天(ハーデイ:食品メーカー)
1億1000万世帯/69.0%