経営・戦略

2026.09.18 10:09

なぜすべての大型施策には「最終責任を負う経営幹部」が1人必要なのか

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大規模な組織で最もよくある経営上の誤りの一つが、コラボレーションによる幅広い参加と、明確な説明責任および経営判断とを混同することである。重要な施策は多くの場合、財務、オペレーション、テクノロジー、法務など各部門の代表者を集めることから始まる。こうした協働は通常必要不可欠だが、結果に対して明確に責任を負う経営幹部が1人も存在しないときに問題が生じる。

私は、すべての重要施策には、その成功に最終的な責任を負う経営幹部のオーナーを1人置くべきだと考えている。つまり組織は、最終的に誰が結果を担うのか、その人物にどのような成果が求められているのか、そこに到達するための意思決定を推進する権限をどこまで持っているのかを特定できなければならない。

財務再建こそ「単一のオーナー」を必要とする理由

財務再建は、この原則が特に鮮明に現れる領域だ。業績不振の原因は、通常部門をまたいで存在するからである。費用が売上高を上回るペースで増えている場合もあれば、レガシーなプロセスが非効率になっている場合、価格設定が事業の経済性をもはや反映していない場合、テクノロジー投資が期待されたリターンを生んでいない場合もある。財務、オペレーション、テクノロジー、事業各部門のリーダーは、それぞれ改善に向けた妥当な考えを持っているかもしれない。しかし、個別施策を寄せ集めても、それだけで一貫した再建戦略になるわけではない。

施策の責任の所在が不明確な場合、難しい意思決定は先送りされやすくなる。各部門は自部門の目標に最適化し、成果の出ていない施策が必要以上に長く続き、最終判断を下す権限を持つ人がいないため対立が未解決のまま残ることもある。解決策は、成果を生み出すよう設計された説明責任の構造である。

委員会や部門横断の協業には、それぞれ役割がある。例えば財務再建には、最高経営責任者(CEO)、部門リーダー、事業部門マネージャーの実質的な関与が必要だ。それでもなお、そうした取り組みを一つの計画に統合し、実行を推進する責任は、1人の経営幹部が負うべきである。

再建において、経営幹部のオーナーは努力の量ではなく成果によって評価されるべきである。コスト削減プログラムの開始、契約の見直し、新たな報告体制の導入は有用であり得るが、それらは成果ではない。成果とは、営業利益率、キャッシュフロー、運転資本、あるいは別の主要な財務指標が実際に改善するかどうかである。

オーナーシップ、プロジェクト管理、委員会活動の違い

有能な経営幹部のオーナーは、リソース配分におけるトレードオフをどう判断するかを理解し、再建の一部を調整、拡大、一時停止すべきタイミングを見極める必要がある。経営幹部によるオーナーシップがプロジェクト管理と異なるのはこのためだ。優れたプロジェクトマネージャーは、スケジュール、依存関係、ワークストリームを調整するうえで不可欠である。しかし経営幹部のオーナーは、資本配分、リスク、組織の優先事項、短期的な混乱と長期的価値の間のトレードオフにも目を向けなければならない。こうした判断には、経営幹部としての権限と、組織を率いるうえでの判断力が必要である。

委員会は、盲点をなくすうえで重要な役割を果たす。財務部門が業務部門の過小評価していたリスクを特定する一方で、業務部門は財務モデルには見えない実行上の課題を認識するかもしれない。テクノロジー部門のリーダーは、プロセスの手順を単に簡素化するのではなく、プロセスを再設計または自動化する機会を見いだすこともある。こうした協業の目的は意思決定の質を高めることであるべきだが、経営幹部は委員会に意思決定そのものを委ねてはならない。委員会は、より良いデータとより思慮深い検討を得るためのインプット機能である。

こうした原則は、財務再建に限らず、公共部門と民間部門の双方に当てはまる。テクノロジー変革、買収、リストラクチャリング、主要な資本建設投資、戦略的成長施策はいずれも、明示的な経営幹部のオーナーシップによって効果を高める。

最後に

最終的に、経営幹部である私たちは、努力の量や意図ではなく、結果によって評価される。私たちには、自らの経営判断と知識に基づいて、意思決定の枠組みと実行体制を構築する責任がある。リーダーシップの責任を引き受け、経営幹部として説明責任を担うことで、より良い成果を実現し、組織をより良い方向へと導くことができる。

forbes.com 原文

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