リスクを恐れないリーダーは、しばしば称賛の的となる。私たちは彼らの自信や堂々とした態度に憧れる。しかし、私たちが憧れているのは、本質とは異なる特質ではないだろうか。
私自身のキャリアにおける最も重大な決断のいくつかは、自信によってではなく、純粋な必要性に迫られて下したものだった。
私たちは自信を過大評価しがちだが、自信は一歩間違えれば容易に傲慢さへと変わってしまう。あるいは、子どもたちに向かって「とにかく自信を持ちなさい」と言いながら、自分自身は頭の中で不安と戦っていたりする。
自信と「大胆さ」は同じものだと思われるかもしれない。しかし、自信は奪われることがあり、この2つの違いを理解することには大きな意味がある。自信が消え去ったとき、そこに踏み込んでいくのが大胆さなのだ。
自信が消え去るとき
初めてエグゼクティブの役職に挑戦しようとしたとき、私には応募する自信がなかった。応募に踏み切った唯一の理由は、退任する役員から「君がその役職を目指すべきだ」と言われたからだった。その言葉が私に自信を与えてくれた。
だがそれも、最終面接の日までだった。役員室に入る直前、その役員からこう告げられたのだ。「すまないが、今回は別の方向性で進めることになりそうだ。だが、次の機会に向けて検討してもらえるよう、中に入って全力を尽くしてきなさい」
そのわずか2つの文章が、私が築き上げてきた自信を打ち砕いた。胃が膝のあたりまで落ちるどころではなく、完全に床に落ちてしまったようだった。
自信が完全に失われた空白の中で、私は自分にできる唯一のことをした。面接に臨み、大胆に振る舞うことだ。失うものは何もなかった。取り繕った駆け引きをする必要もなかった。テント生活を送ったり、きょうだいを育てたり、大学の費用を工面する方法を考えたりと、これまでの人生で私はもっと困難なことを乗り越えてきた。大胆さのおかげで、最初の失望を「とにかくやってやる」という瞬間に変えることができた。
資格や履歴書について語る代わりに、私はその企業が抱える最大の課題から話を切り出し、その解決策を提案した。一気に勝負に出た。すべてをさらけ出したのだ。
私はその仕事を勝ち取った。
その後、本社がある遠方の州へ家族を連れて引っ越すことが採用の条件として提示されたとき、私は大胆にもそれに抗議し、別の選択肢を交渉した。それを可能にしたのは自信ではなく、大胆さだった。
自信は釣り針のようなものだ。いつでも引き戻される可能性がある。面接の直前、私の自信は引き戻されてしまった。これに対し、大胆さは、どのような状況であれ、自分のやり方で面接に臨むという自ら下した選択だった。
大胆であれ、恐れ知らずになるな
先日、ある人から「CEOにも恐怖はあるのですか?」と尋ねられた。
もちろんある。私には特別なケアを必要とする子どもが2人おり、彼らの健康や安全、将来のケアに対する不安は尽きない。毎日がその連続だ。仕事においても、取引が破談になるのではないか、あるいはふさわしくないクライアントのために働いているのではないかという恐怖は常に存在する。しかし、恐怖に直面したとき、次のような例えがいつも役に立つ。
自信はアイススケートのようなものだ。速く優雅に動くことができるが、チャンピオンであっても、予期せぬぐらつきで転倒することがある。一方、大胆さは、深い雪の中をハイキングするときのスノーシュー(西洋かんじき)のように、あなたをしっかりと地面につなぎ留めてくれる。たとえよろめいたとしても、足元を失うことはない。
大胆さとは、恐怖がないことではなく、準備が整ったと感じる前に、進んで行動を起こすことだ。
それは通常、恐怖よりも大切な何かが、自分の中にあるからだ。
自信は一瞬にして打ち砕かれることがある。しかし大胆さは、批判的な人々から激しい攻撃を受けても揺らぐことはない。だからこそ、私たちはチームに自信を植え付けようとするのをやめ、代わりに大胆さを鼓舞すべきなのかもしれない。彼らの恐怖に耳を傾け、疑念を認めつつも、さらに大きく成長するためのツールを提供するのだ。
なぜなら、大胆さは生まれつき備わっているものではなく、自ら築き上げていくものだからだ。
自信が消え去ったときに、自分が大胆に行動した最後の瞬間を少し時間を取って書き出してみてほしい。「準備が整っていない」と感じながらも、実行に移したことは何だろうか。
チームに大胆さを育む
多くのリーダーは、「よくやった!君はこの仕事に欠かせない存在だ」といった言葉で、チームに自信を植え付けようとする。
だが、提案がある。次のミーティングで、自分が準備不足だと感じながらも行動した経験を数分間かけて共有し、他にも同じような経験を持つ人がいないか尋ねてみてほしい。もし答えに窮しているメンバーがいれば、それを留めておき、その後のフォローを通じて彼らの大胆さを育む手助けをしてほしい。
大胆なリーダーは、チームの大胆さを刺激する。そして、大胆なチームはより優れた成果を上げる。なぜなら彼らは、ビジネスにおいて最も困難なスキル、すなわち「何一つ確実なものがない状況で行動を起こすこと」をすでに実践しているからだ。



