ザッカーバーグは開発スピードを調整すべきとの主張に反対
ザッカーバーグとフアンの両者は15日、AIの安全性リスクに対する懸念について、企業は外部の規制がなくとも開発ペースを調整することができると主張した。ザッカーバーグはXへの長文の投稿で自説を展開し、人々は「自分たちの意図と合致せず(中略)要求した通りに動かない」AIエージェントを使用することはなく、だからこそ企業にはAIの安全性を高めたりアライメントを実施するための「強力で自然なインセンティブ」があると論じた。
彼はまた、AI企業が安全性を確保するために歩調を合わせる必要があるという主張を否定し、「すべての研究機関には、みずからのモデルを安全に訓練できるペースで開発を進める責任と、そうするためのインセンティブがあり、それを確実にするために独自のアクションを起こす能力もある」と指摘した。
ただしザッカーバーグは、アンソロピックやOpenAIに同調する形で、メタはAIに関する独立した評価機関やアドバイザーを関与させることには前向きであると述べている。
新しい法律や規制は必要ない、フアンが講演で語る
フアンも同日、セールスフォースの年次イベント「Dreamforce」の壇上で、開発スピードを減速させるべきとの議論や安全性への懸念を否定し、安全性とスピードの二者択一は「間違っている」と語った。彼は「絶対にその両方を同時に実現できる」とした上で、「新しい法律は必要ない。新しい規制も必要ない」と主張した。フアンはさらに市場の原理に言及し、企業は「市場から評価されるものをリリースする」自信が持てるまで、みずからのペースで開発を進めるべきだと述べた。
また、その前日の14日には、フアンが「All-In Summit」に登壇する最中にトランプからの電話に出る場面もあった。電話の中でトランプは、AIやデータセンターの建設に反対する人々は、懐疑派や中国の「手のひらの上で踊らされている」にすぎないと主張し、「我々はそんなことを許さない」と宣言した。これに対してフアンは「あなたの言う通りだ。我々はそんなことを許さない」と大統領に同調した。
人類絶滅の警告を心理工作と疑い、アモデイには同意するマスク
先週、マスクは元アンソロピックの研究員であるジェイコブ・コクソンが投稿した一連の主張を嘲笑した。
アンソロピックの研究職を辞任したコクソンは、今後10年間の内にAIによって人類が滅亡する可能性があると警鐘を鳴らしていた。マスクはこの投稿について、「仕組まれた」もののように見えると述べ、「(適切な言葉が見つからないが)これはAIをめぐる心理的作戦」の「下準備」だろうと述べている。
しかし、アンソロピックのダリオ・アモデイCEOがAIの安全性について警告を発し、最先端AIモデル開発の「ペース調整」と安全性に関する連携強化を呼びかけた際、マスクは一転して「ダリオは正しい」と書き込んでいる。ただし、アンソロピックやOpenAIとは異なり、マスクが率いるスペースXAIは最先端AIモデルの開発において歩調を合わせたり、ペースを調整したりする計画を示していない。


