──2023年12月期に黒字化し、その後も増収増益を続けてきています。着実に業績を上げてきている理由は何でしょうか?
金谷:アキッパの一番の強みは、創業時からの「泥臭い営業力」にあります。駐車場マーケットプレイスは「駐車場があるからドライバーが集まり、ドライバーが多いからオーナーも増える」というネットワーク効果が働きます。これまで、資本力を持っている大手テック企業が複数撤退しましたが、彼らの多くは既存会員へのポイント付与などでアプローチしていました。しかし、個人宅の駐車場を貸し出すという行為は、消費者にとっては新しい体験なので、始める心理的ハードルが高い。私たちはもともと営業代行会社として創業した背景があったため、自転車で街を走り回り、1件1件泥臭く訪問し、駐車場を貸し出すメリットや方法を説明する地道な営業を行いました。こうした現場開拓を継続することで、現在のポジションを築けています。
また、当社のビジネスモデルは、自社で土地を借り上げたり精算機などの高額な設備投資を行ったりしない、アセットライトな構造です。損益分岐点を突破すると、売り上げ増加に伴う限界利益がそのまま利益として残る構造へシフトします。まだまだ営業利益の金額も率も改善していけると考えています。
──オペレーション効率化やコスト削減における具体的な取り組みは。
金谷:最近ではプロダクトチームだけでなく、駐車場開拓営業を実施するビジネス人材もAIを活用するようになりました。エリアごとの駐車場稼働率、供給量、検索数を集約し、ダッシュボードで可視化しています。「このエリアはこれだけ需要が足りていない」ということが一目でわかるようになり、営業による新規開拓がより効率的にできるようになりました。
また、大手駐車場法人とのシステム連携により、月極駐車場の空き区画が出ると自動で掲載される仕組みも始動しており、営業人件費をほとんどかけずに供給網を拡大させています。
営業部門に限らず全社的に「AIネイティブカンパニー」への変革を進めています。プロダクト開発においても、開発環境において約7割はAIが作っていて、エンジニアリングの生産性を高めています。


