これらの攻撃は、ロシアの製油能力を低下させて、戦費に充てられる収入を減らすウクライナの継続的な取り組みの一環だ。双方による長距離攻撃の応酬はここへきてますます強まっている。
キーウでヤルタ欧州戦略会議開く
ロシアのミサイルやジェット推進式ドローンなどによる攻撃が続くなか、キーウでは11、12の両日、ウクライナのビクトル・ピンチューク財団の主催で第22回「ヤルタ欧州戦略(YES)」会議が開かれた。「いま、力による平和を!」をテーマとした今回の年次会議には、ウクライナ国内外からおよそ700人が参加し、米国からも代表90人が出席した(編集注:ジョンソン元英首相やペトレイアス元CAI長官もこの会議に参加しており、その帰路に冒頭のドローン攻撃があった)。
YESはウクライナの実業家で慈善家のビクトル・ピンチュークの呼びかけで、2004年にクリミア半島のヤルタで初めて開かれた。2014年にクリミアがロシアに占領されると、開催地はキーウに移された。YESは戦時下のウクライナで最も重要な国際政治フォーラムのひとつになっており、各国の政治指導者や国会議員、外交官、軍高官、情報当局者、企業経営者、エコノミスト、市民社会の代表らが参加してきた。
今年も、ロシアによるミサイルやドローンでの攻撃が依然として続くなか、各国の意思決定者らをウクライナに迎えた。
ドナルド・トランプ米大統領の娘婿で、外交努力に携わる政権特使のジャレド・クシュナーは、動画を通じて演説した。そのなかでクシュナーは、米政府は交渉で進展を遂げたが、ウクライナとロシアは和平合意に向けた共通のビジョンをいまだに持っていないと述べた。クシュナーは、最大の障害になっているのは領土問題だと指摘した。クシュナーによれば、ウクライナは現在、ロシアが要求している領土面での譲歩に応じる意思を示していない。
米政府は交渉の再始動をめざし、ロシアとウクライナを三者協議に参加させる可能性を探っている。クシュナーと米国特使のスティーブ・ウィトコフはこれに先だち、モスクワとキーウを訪問していた。
YESに出席した米国の超党派議員グループは、米国はウクライナへの支援を継続すべきだとする一方、米国民の間で疲労感が高まっていることや、米国の兵器生産能力に限界があることも認めた。民主党のユージーン・ビンドマン下院議員(バージニア州選出)は「米国民からは圧倒的な超党派の支持があります。ただ、疲労感もあります」と発言した。


