バイオ

2026.09.21 13:15

相手の話にかぶせるのがイルカ流の挨拶 東大などが鳴き声の謎を解明

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話が終わらないうちに、人の話にかぶせて話し出して、違う方向に話を持っていっちゃう人がいるが、お行儀が悪いなと思う。そういう人とはお話をしたくないので、距離を置こうと考える。ところがイルカの社会では、相手の話(仲間の声)にかぶせて話し始めるのがマナーのようだ。

水族館でも人気のハンドウイルカは、「シグネチャーホイッスル」と呼ばれる、特定のリズムで高いピーピーという声を発する。個体ごとに独特な鳴き方があり、自分の存在を他のイルカに伝える個体識別の声を発している、つまり自己紹介をしているのだとされている。面白いことに、ハンドウイルカは別のイルカと出会い、シグネチャーホイッスルを発して挨拶すると、相手はその声に重ねて自分もシグネチャーホイッスルを発することがわかっている。

しかし、それが偶然なのか、相手の次の発声を予測して声を重ねているのか、または相手の声を聞いたらすぐに声を出すのかがわかっていなかった。そこで、東京大学、大阪大学、フランスのレンヌ大学、東京海洋大学、三重大学、和歌山県のアドベンチャーワールドからなる研究グループは、それを解明するために、アドベンチャーワールドで飼育されている5頭のメスのハンドウイルカの協力を得て実験を行った。

まずは、相手の声に合わせることなく、偶然に声が重なる場合を想定したシミュレーションを行った。そして、実際に5頭のイルカたちに別のイルカのシグネチャーホイッスルを聞かせたところ、重なる時間がシミュレーションよりも有意に長かった。偶然では説明がつかない鳴き方をしたということで、偶然説は消えた。

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文 = 金井哲夫

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