摩擦を取り除くために、リーダーが今すぐやるべきこと
やるべきことは、意外なほど実践的だ。
1. 摩擦をリストアップする。従業員と顧客に、次のように尋ねよう:
・時間がかかるのはどんなことか。
・必要以上に反復が多いのは何か。
・待たされるのはどんな状況か。
・情報をコピー&ペーストするのはどのような場面か。
・判断が滞るのはどこか。
・顧客がプロセスを先に進めず、諦めてしまうのはどこか。
AI戦略を立てて始めるというプロセスよりは、まずは「不満のリストアップ」から始めよう。
2. 摩擦を数値化する。時間、コスト、遅れ、エラー、離れてしまった顧客、逃した機会を見積もる。摩擦に値札がつくと、優先すべき問題が見えやすくなる。
3. 量が多く、リスクの低いワークフローを一つ選ぶ。はじめから会社全体を一変させようとしてはいけない。反復が多く、測定が可能で、比較的範囲が狭い作業を選ぼう。それを自動化し、測定し、学びを得た上で、拡張していけばいい。
4. 重要な判断を下す場面には、人間を配置し続ける。情報の収集・統合・選別、下書きやパターン認識にはAIを活用しよう。しかし重大な決定については、テクノロジーと管理体制がより広い自律性を獲得するまでは、人間が責任を持ち続けるべきだ。
5. タスクだけでなく、プロセスを再設計する。例えば、AIの導入で3つのステップが不要になるとしたら、その周辺にある従来のワークフローも取り除こう。イノベーションの目的は、「従来のプロセスを迅速化すること」ではない。「より良いプロセス」を構築することだ。
「摩擦の存在しない未来」のためにツールを作る
ほぼすべての業務やタスクのなかには、なんらかのレベルの摩擦が存在し、思い通りにスムーズかつ効率的に作業を進めようとする際の足かせとなっている。最良のイノベーターは、AIを活用してそうした摩擦を取り除く。そして、イノベーター自身とユーザーにとって、Win-Winの関係を作り出す。
仕事から摩擦を取り除き続けることで、さらなるイノベーションが可能になるだろう。


