欧州

2026.09.17 17:00

9月開催なのになぜ「オクトーバーフェスト」? 名称の謎、答えは200年余の歴史にあり

ドイツ・ミュンヘンで開催されたオクトーバーフェストで、1リットル入りの特大ビールジョッキを幾つも持ってポーズをとるホフブロイ・テントのホールスタッフたち。2023年9月16日撮影(Johannes Simon/Getty Images)

開催時期は9月が中心なのに、なぜ「オクトーバーフェスト」?

次に、誰もが不思議に思っているであろう名称の謎について。オクトーバーフェストを目当てにミュンヘン旅行を計画しているなら、10月まで待つのは得策ではない。

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オクトーバーフェスト、すなわち「10月祭」という名の由縁は、もともとの祭りが10月に開催されていたためだ。しかし、やがて主催者が開始時期を9月にずらした。理由は単純、そのほうが天候がよいからである。

南ドイツでは9月のほうが気温が高く、日照時間も長い。何百万人もの人々に屋外フェスティバルを楽しんでもらうなら、これは重要なポイントだ。

ただ、オクトーバーフェストという名称は定着した。

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2026年のミュンヘンのオクトーバーフェストは、9月19日から10月4日まで。ハロウィンの飾り付けが始まる頃には、ミュンヘンではすでにビールテントが片付けられている。

有名な「樽開け」の伝統は、実はそんなに古くない

初日には、オクトーバーフェストでも最も有名な「伝統」のひとつが行われる。

正午に、ミュンヘン市長が最も歴史の古いシェッテンハメル・テント内で最初のビール樽に木槌で栓を打ち込み、「O’zapft is!(オ・ツァプフト・イス)」と宣言するのだ。バイエルン地方の方言で「樽が開いたぞ」「酒が出たぞ」といった意味だ。

ドイツ・ミュンヘンのオクトーバーフェスト初日、最初の樽に栓を取り付けるため木槌を振るうディーター・ライター市長(Hannes Magerstaedt/Getty Images)
ドイツ・ミュンヘンのオクトーバーフェスト初日、最初の樽に栓を取り付けるため木槌を振るうディーター・ライター市長(Hannes Magerstaedt/Getty Images)

その瞬間になって初めて、祭りの会場全体にビールが回り始める。実に古式ゆかしく、ルートヴィヒ皇太子とテレーゼ妃の時代にまで遡る儀式のように思われるかもしれない。

実はそうではない。

この伝統が始まったのは1950年、当時のミュンヘン市長トーマス・ヴィマーが最初の樽を開けた時からである。しかも、「開栓の儀式」と呼ぶには少々はばかられる有様だった。伝えられるところによると、ヴィマー市長は樽に栓を取り付けるのに17回も木槌を打ち込まなければならなかったという。

現代の市長たちはもっと効率的だ。樽を開けるまでに要する打ち込みの回数は少ないほど名誉とされ、それ自体が開幕日を盛り上げるエンターテインメントとなっている。

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翻訳・編集=荻原藤緒

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