心理学において、人生の転換期はしばしば困難な時期として分類される。親になる、退職する、喪失を悼む、あるいは成人期の新たな段階に入るなど、大きな転換はストレスや不確実性、アイデンティティの混乱を生み出しやすい。しかしビジネスの世界では、リーダーシップの転換は往々にして違った扱いを受ける。
より大きな役割へと昇進する際、組織は能力、経験、業績に焦点を当てる傾向がある。実績のある人物であれば、自然に適応するだろうと想定される。しかしリーダーシップの転換は業務上のことだけではない。それは心理的なものでもある。成長期にリーダーが直面する最も見落とされがちな課題のひとつが、アイデンティティのずれである。これは、責任の範囲がリーダー自身の内面的な自己認識よりも速く変化してしまう状態を指す。
アイデンティティの変化を認識する
私は、自社でCOOの役割に就いたとき、このことを身をもって経験した。同社は自己認識、リーダーシップ開発、そして職場で人々が自分自身と互いをより深く理解できるよう支援することに注力する組織である。皮肉なことに、私は自分自身を明確に見ることに苦労していた。
COOになる前、私は長年コンサルタントおよびプロジェクトマネージャーとして働いてきた。実行者であること──実行、推進力、他者の問題解決を支援する責任を担う人物であることに慣れていた。私の影響力は目に見え、測定可能なものに感じられた。それが役割が変わり、突然、企業レベルでのリーダーシップに責任を持つ立場になった。チームのマネジメント、組織の方向性の形成、予算の監督、そして戦術的ではなく体系的に考えることが求められた。
書類の上では、私は準備ができていた。しかし心理的には、依然として個別貢献者のように動いていた。この乖離は、実際の能力よりも私の自信に大きな影響を与えた。絶えず自問自答した。新しい肩書きで自己紹介することに確信が持てなかった。私の能力はアイデンティティよりも速く進化していたのだと気づいた。リーダーシップ能力が欠けていたわけではない。問題は、役割が求めるものにもはやそぐわない、古い自分に執着していたことだった。
優れたリーダーがなお苦戦する理由
その転換期を進む中で、私はマーティン・デュビンの著書「Blindspotting: How to See What's Holding You Back as a Leader」の考えを改めて読み返した。アイデンティティに関する章は、コンサルタントおよびプロジェクトマネージャーとしての過去のアイデンティティが、COOとしての役割においてはもはや十分に役立っていないことを認識する助けになった。私は、実行者であることから、実行者たちを率いるリーダーへと移行する必要があった。その変化は心地よいものではなかった。
また、これまでの成功を、長年の成長と努力によって勝ち取ったものではなく、当然保証されているものとして無意識に扱い始めていたことにも気づいた。より大きなリーダーシップの役割に移行するには、学び、謙虚さ、成長への新たな決意が必要だった。
同時に、リーダーとして成長する初期段階は遅く、不快に感じられることがあること、そして新しい役割に就いたからといって自信が突然現れるわけではないことも思い出した。自信は多くの場合、経験と反復を通じて育つ。こうしたことを思い出すことで、私は自分の不快感を、その役割で成功する能力がない証拠と見なすのをやめることができた。
私には選択肢があった。すでに熟達した役割に安住することもできた。あるいは、再び進化することを求める新たな成長段階へ踏み出すこともできた。その気づきは、私のリーダーシップへの向き合い方を根本的に変えた。
今日、私はあらゆる規模や業界の組織でこのパターンを目にしている。高い成果を上げる人々が、心理的には以前のアイデンティティに結びついたまま、リーダーシップの役割へ昇進していく。それはトップセールスパーソン、専門技術者、最も優秀なプロジェクトマネージャー、あるいは最も信頼できる実務担当者に現れる。彼らにぜひ気づいてほしいことが1つあるとすれば、組織はスキルやコンピテンシー開発には多大な投資をする一方で、アイデンティティの開発をしばしば見落としているという事実である。
アイデンティティが責任に追いついていないとき、リーダーシップの有効性が損なわれるのを私は一貫して見てきた。それは、仕事を他者に委ねる代わりに、リーダー自らが過剰に働き続けるという形で現れることがある。実行に感情的に結びついたままであるため、戦略的に考えることに苦労するかもしれない。今や自分がリードするより大きなシステムの成功ではなく、個人的なアウトプットを通じて承認を求め続ける人もいる。そして多くの場合、彼らはそれが起こっていることに気づいていない。
アイデンティティの盲点を特に厄介にしているのは、それがかつて成功を生み出した強みと結びついていることが多いという点だ。あるリーダーシップの段階で成功を助けた行動、習慣、自己概念が、次の段階では静かに障害となりうる。
マインドフルなリーダーシップを実践する
移行期や成長期において自己認識が極めて重要になるのは、リーダーシップの成熟には、その役割が何を求めているかだけでなく、その中で自分をどのように捉えるかを絶えず再評価する姿勢が必要とされるからだ。
私にとっての成長は、「自分にこの役割ができるか」と自問するのをやめ、「この段階のリーダーシップにもはやそぐわない自分の姿を手放す意思があるか」と問い直したときに始まった。時が経つにつれ、絶え間ない実行を通じて自分を証明する必要があると感じることなく、リーダーとしての役割を担うことに慣れていった。アイデンティティが自信、行動、リーダーシップの有効性にどのように影響するかをより意識するようになった。そして他者にこうしたパターンを認識する力もついた。
リーダーシップにおける多くの苦悩は、知性、努力、可能性の欠如によって引き起こされるものではない。それらは、今リーダーシップが求めるものに心理的に適応することの難しさから生じている。最も効果的なリーダーとは、これまでの自分に最も強く固執する者ではない。求められている役割とともに進化する意思のある者である。



