UNDER 30

2026.09.24 10:45

進化を続けるグローバルアイコン。世界のメタルシーンを背負う覚悟(BABYMETAL):30 UNDER 30

BABYMETAL│メタルダンス・ユニット

BABYMETAL│メタルダンス・ユニット

Forbes JAPAN 2026年10月号は、日本発「世界を変える30歳未満」30人「30 UNDER 30」を特集。

30歳未満の次世代をけん引する若い才能に光を当てるアワードで、米『Forbes』が11年より開催し、世界的に注力している企画だ。『Forbes JAPAN』でも18年から8年間で総計330人を選出してきた。今年の受賞者も、AI革命の真っただなかで先頭に立ち、想像力、知性、そして並外れたグリット(やり抜く力)をもって、「自分が思うより良い未来」を目指す30人。彼ら彼女らがつくる「 新しい社会、新しい経済」から見えてくるものこそが、日本の未来の希望になる━━。

今年の「30 UNDER 30」受賞者のひとりが、メタルダンス・ユニットのBABYMETAL。25年には英・米・日での大型単独アリーナショーを成功させた。15周年を経てなお彼女たちの進化が止まらない。


2026年6月にスウェーデンのセルヴェスボリで開催された「スウェーデン ロック フェスティバル2026」初日ロックステージ。この日のクロージングアクトを務めたのはBABYMETALだった。メインステージのヘッドライナーに次ぐ出演順である。日付が変わる直前の23時45分。黒い衣装に身を包んだ3人が登場すると、オーディエンスは一気に湧いた。

「メタルはCD売上よりフェスの番手で評価される世界。私たちも一つひとつライブを積み重ねて、とうとうここまで来たんだと実感しています」

ボーカルを務めるSU-METALはこの日のライブをこう振り返った。

BABYMETALは今、世界でもっとも成功している日本人アーティストの一組だろう。2025年リリースの4作目アルバム『METAL FORTH』はビルボード全米総合アルバムチャートで9位を記録。トップ10入りは日本人アーティストとして初の快挙だ。

今年の「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」にゲスト出演したサム・スミスは、日本の音楽シーンについて問われ、イギリスのフェスに出演中で会場にいなかったBABYMETALの名前を真っ先に挙げた。彼女たちはリアルタイムで中継を見られなかったが、「日本からたくさんメッセージが届いて驚いた」(SU-METAL)という。

無論、ここまでの道のりは平たんではなかった。結成は2010年。カワイイとメタルを融合させたスタイルは、メタル界から「メタルを舐めている」と強い批判を浴びた。

壁を越えたのは14年。世界的なメタルフェス「ソニスフィア」に出場した。多くの観客が初見だったにもかかわらず、サークルモッシュ(円状のスペースをつくって体をぶつけあう行為)が発生。ステージから去ってもアンコールの声が続き、世界のメタルファンがドアを開けてくれた瞬間だった。

そもそも世界に評価されたポイントはどこだったのか。SU-METALは次のように自己分析する。

「BABYMETALは海外の方から”ユニーク”と言われることが多いです。BABYMETALにしかない個性、日本のカルチャーが強みだと思っています。カワイイもそうですが、日本語の響きが刺さるみたいです。ライブが歌舞伎みたいと言われたり、海外アーティストとのコラボで『ここは日本語で歌ってほしい』と頼まれたこともありました。

もちろん世界を学ぶ姿勢は大切です。でも、今自分たちが持っているもので一回戦ってみることが大事。BABYMETALは自分たちの個性やアイデンティティを海外にぶつけた反応を見て、またアイデアを融合して新しいものをつくっていった」

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文=村上敬

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