スコットランドといえばウイスキーで知られるかもしれない。だが、ハイランド地方の小さな蒸留所2軒が、ジン愛好家に琥珀色の酒以外へ目を向ける十分な理由を与えている。
Great Glen Inverness GinとSeven Crofts Fisherman’s Strength Ginは、2026年のGreat Taste Awardsで3つ星を獲得した唯一のジンである。3つ星は、ギルド・オブ・ファイン・フードが毎年開催する同コンペティションで授与される最高評価だ。
そして、3つ星の獲得は決して容易ではない。
FORBES | エミリー・プライス
プロのようにジンを味わう方法(注目すべき風味とは)
今年のGreat Tasteには、116カ国の3919社から1万5000点を超える商品がエントリーされ、同コンペティションとして過去最多を記録した。そのうち3つ星を獲得したのは、わずか306点、比率にして2%強にすぎない。スピリッツ部門では230点が少なくとも1つ星を獲得したが、最高評価の3つ星を得たのは10点だけだった。
ジンに限れば、その基準を満たしたのは2本だけだった。どちらもスコットランド・ハイランド地方の小規模生産者によるものだが、ボトルの中身は大きく異なる。
3つ星が実際に意味するもの
Great Tasteを主催するのは、英国を拠点とする団体ギルド・オブ・ファイン・フードだ。同団体は1995年以来、独立系の食品・飲料生産者と小売業者を支援してきた。現在、1万2000を超える企業経営者が加盟するコミュニティを代表しており、毎年開催されるWorld Cheese Awardsも運営している。
これは単なるスピリッツのコンペティションではない。ジンは幅広い食品・飲料と並んで審査される。今年の出品は、スピリッツやビールからチーズ、チョコレート、肉、パントリーの定番品まで多岐にわたった。
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ジンを理解する:ロンドン・ドライ、オールド・トムなど各スタイルの個性とは
商品は、シェフ、バイヤー、小売業者、フードライターなど500人超の専門家から選ばれた審査員団によってブラインドテイスティングされる。審査員はパッケージやブランドを見ないため、凝ったボトルや有名生産者であることが加点につながることはない。
同団体は1つ星の受賞商品を「とにかく美味しい」、2つ星の商品を「傑出している」と表現している。3つ星は、審査員が「極上で並外れている」とみなした商品にのみ与えられる。
今年は、出品商品の28.5%が1つ星、10.61%が2つ星を獲得した。3つ星を手にしたのは2%強にとどまった。
ジンでは、その頂点に立ったのが2本だった。
Great Glen Inverness Gin
Great Glen Distilleryは、インヴァネスから約15マイル離れたドラムナドロッキットにあり、ネス湖のほとりに位置している。同蒸留所は、自らをスコットランドで最も新しく、最も小規模なクラフト蒸留所の一つと称し、自社のベーススピリッツを製造し、ネス湖から汲み上げた水を使用している。
そして、その立地はラベル映えするためだけのものではない。
Great Glenはスピリッツ開発においてハイランドの環境を積極的に取り込み、ジンに意外性のある地元の風味を組み込んできた。
3つ星を獲得したInverness Ginは、ヴェイパー・インフュージョン製法で造られるアルコール度数43%のロンドン・ドライスタイルのジンだ。興味深いのはボタニカルの構成である。エルダーフラワー、シュガーケルプ、アンズタケ、フェンネル、リンゴンベリー、ピンクペッパーコーンが顔をそろえる。
この組み合わせにより、伝統的なロンドン・ドライに期待されるジュニパーとシトラスの輪郭を大きく超えている。ケルプとキノコがうま味と土っぽいニュアンスを加え、エルダーフラワーとリンゴンベリーが花や果実の風味をもたらす。
Great Glenは、受賞歴という点でまったくの新顔ではない。Inverness Ginは2023年にGin Cooperative Awardsで評価を受けており、同年には同蒸留所のピンクジンがScottish Gin AwardsでBest Scottish Pink Ginに選ばれている。
それでも、Great Tasteでの受賞は、これほど若い生産者にとってかなり大きな成果である。Great Glenが操業を開始したのは2021年にすぎず、Inverness Ginは同蒸留所にとってGreat Tasteの3つ星を獲得した2番目の商品となった。
このボトルの背後には、食との興味深いつながりもある。マスターディスティラーのアダム・ドワイヤーは、スピリッツの世界に入る前に20年以上シェフとして働いていた。キノコ、ケルプ、ベリーを含むボタニカル構成は、その経歴を知るといくらか納得がいく。
Seven Crofts Fisherman’s Strength Gin
インヴァネスから北西へ約50マイル進むと、ブルーム湖のほとりにある漁村ウラプールに到着する。ここがHighland Liquor Companyの本拠地だ。
ヘレン・チャーマーズとロバート・ヒックスが創業した同蒸留所は、故郷の町を軸にSeven Croftsを築いてきた。ウラプールは1788年に漁業集落として設立され、初期の住民には造船職人、ロープ職人、樽職人、魚の加工業者が含まれていた。
Seven Croftsという名は、そこに最初に建てられた7つの住居に由来する。
Fisherman’s Strengthは、今年3つ星を獲得した2本の中で、はるかに大胆な一本だ。アルコール度数57%でボトリングされる、同蒸留所の旗艦商品Seven Crofts Ginのネイビーストレングス版である。
かなり強いジンだ。
だが、単にアルコールで圧倒することが狙いではない。同蒸留所はFisherman’s Strengthについて、ジュニパーを前面に出し、香りには熟したブルーベリー、ブラックペッパー、ピンクペッパー、コリアンダーが感じられると説明している。口に含むと、青や黒の果実、焼きリンゴの味わいが広がり、フィニッシュにはさらにペッパーとコリアンダーが余韻を残す。
同蒸留所は、ジンそのものに多くを語らせるため、比較的ニュートラルなトニックでシンプルに楽しむことを勧めている。その高い度数は、マティーニの素材としても興味深い。
Fisherman’s Strengthは、これまでにもいくつかの賞を獲得している。2024年にはScotland Food & Drink Excellence AwardsのWhite Spirits部門でDistilling Product of the Yearに選ばれた。また、2026年にはInternational Wine & Spirit Competitionで銀メダルを受けている。
スコットランドのもう一つのスピリッツ
スコットランドでは、ウイスキーの存在感が圧倒的に大きい。スコッチは同国で最も有名な輸出品の一つであり、蒸留所は何世紀もかけて、今日の評価を築いてきた。
ジンは少し異なる選択肢を提供する。特に小規模で比較的若い蒸留所にとってはそうだ。
スコッチウイスキーは、法的にウイスキーとして販売できるようになるまで、何年も熟成させる必要がある。ジンは蒸留器からボトルまで、はるかに短い時間で進められる。そのため若い蒸留所にとって魅力的なスピリッツとなる一方、ボタニカルに関して自由度の高い性格は、生産者に地元の素材を試す余地を大きく与える。
Great GlenとHighland Liquor Companyは、まったく異なる2つのアプローチを採っている。
Inverness Ginは、いわばハイランドの一部をボトルに詰め込んだものだ。ケルプ、キノコ、ベリーを組み合わせ、比較的親しみやすいアルコール度数43%のスピリッツに仕上げている。
Fisherman’s Strengthは反対の方向へ進み、アルコール度数を57%まで引き上げ、ジュニパー、ダークフルーツ、スパイスを軸に体験を構築している。
2本に共通するのは、どちらも「たまたまスコットランドで造られた一般的なジン」という印象をまったく与えないことだ。
今年、Great Tasteに出品された商品のうち3つ星を獲得したのは50点に1点未満だった。その中で、ハイランドの小規模蒸留所2軒がジンの唯一の最高評価を占めたことは、スコッチの隣に少し場所を空ける十分に説得力のある理由である。



