要点
米国の旅行業界のリーダーらは、年間1億人の外国人観光客を受け入れるという野心的な目標を掲げた。しかし水曜日、大統領執務室を後にした彼らは、外国人観光客や彼らがもたらす旅行支出を遠ざけている政策やレトリックを和らげるという確約を、ドナルド・トランプ大統領から得ることはできなかった。
主な事実
トランプ氏は水曜日、マリオットとアメリカン航空のCEOを含む旅行業界のリーダー12人と面会した。彼らは2030年までに年間1億人の外国人観光客を受け入れるという目標を提案した。これは現在の訪問者数を32%上回る水準だ。
米国旅行協会(U.S. Travel Association)によれば、年間1億人の外国人観光客という目標を達成すれば、追加で810億ドル(約12兆6000億円)の支出が生まれ、40万人以上の米国内雇用を支えることができるという。
全米旅行観光局(NTTO)によると、トランプ氏の政権復帰の初年度である2025年、米国への外国人観光客は5.5%減少し、2024年の7230万人に対し、6830万人にとどまった。
2026年1月から7月にかけて、米国への外国人観光客数は2025年の同時期と比較して4.7%減少した。
背景
水曜日にトランプ氏と面会したのは、米国旅行協会、アメリカン航空、ヒルトン、マリオット、IHGホテルズ&リゾーツ、ウィンダム・ホテルズ、Booking.com、MGMリゾーツ、シーザーズ、ザ・ベネチアン、ハードロック・ホテルズ、カーニバル・コーポレーションのCEOたちだ。ショーン・ダフィー運輸長官と、2026年FIFAワールドカップに関するホワイトハウス・タスクフォースを率いたアンドリュー・ジュリアーニ氏も出席した。発言は短く、複数のCEOが大統領に熱烈な謝意を示し、継続的な支援を求めた。「業界を代表して、経済への支援と、経済をより速いペースで成長させようとする取り組みに感謝します」と、アメリカン航空CEOのロバート・アイソム氏は述べた。「大統領の直接的な関与が必要です。私たちはこれをより良くできると確信しています」と、MGMリゾーツCEOのビル・ホーンバックル氏は大統領に伝えた。
FIFAワールドカップも下降トレンドを反転できず
トランプ政権下で、米国への外国人観光客の誘致は大幅に減速している。FIFAワールドカップを前に、ピュー・リサーチ・センターが2月から5月にかけて36カ国の4万2000人以上を対象に実施した調査では、海外市民の過半数(57%)が米国に対して好ましくない印象を抱いており、76%がリーダーとしてのトランプ氏に「信頼をおけない」と回答した。観光業界は、ワールドカップが昨年の外国人訪問者数の減少(これによって米国は、世界で唯一旅行者が減少した主要国となった)を覆すことを期待していた。FIFAの分析では、ワールドカップが米国経済に305億ドル(約4兆7300億円)の効果をもたらすと予測されていた。しかし、この試算は、米国在住のファンよりも1人あたり最大5倍多くの金額を消費する外国人ファンの大量流入を前提としていた。実際には、NTTOのI-92レポートによると、6月の米国の外国人訪問者数は前年同月比で約40万人減少した。また、先月発表されたNTTOのデータによると、7月の米国への外国人観光客数は2025年7月と比べて3%減少した。業界のベンチマークおよび分析を行うコースター(CoStar)によれば、ワールドカップ開催都市のホテルは客室料金を引き上げたが、稼働率や客室需要の増加は見られなかった。この下降トレンドにもかかわらず、トランプ氏はこの大会について「これまでのどのオリンピックやFIFAワールドカップよりも5倍素晴らしかった」と述べた。米国旅行協会CEOのジェフ・フリーマン氏もワールドカップを成功と位置づけ、「この夏、私たちは何百万人もの旅行者を迎え入れました」と語り、彼らが「ランチドレッシングと大型ガソリンスタンドへの愛」を示したと付け加え、「この勢いを維持できると考えています」と述べた。
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ワールドカップでも米国の観光不振を反転できず(Forbes)



