エストニアの注目すべき防衛テック企業にはこのほか、固定翼偵察ドローンやドローン発射装置を製造するThreod Systems(スレオド・システムズ)、AI(人工知能)を活用する監視システムや対ドローンシステムを開発するDefSecIntel Solutions(デフセクインテル・ソリューションズ)、ドローン探知機やジャマー(電波妨害装置)など電子戦システムを手がけるRantelon(ランテロン)などがある。
これからの戦争はドローン戦争になるだろう。エストニアはこの分野でリードしている。
別のエストニア企業Wolfram Europa(ヴォルフラム・ユーロパ)は、欧州の防衛のより根本的な欠落部分を埋めようとしている。それは爆薬だ。爆薬の不足はウクライナでも根本的な制約のひとつになっており、兵士たちはドローンに搭載する爆弾の材料を確保するため、地雷や古くなった弾薬を分解している。
ヴォフラム・ユーロパのマグヌス=ヴァルデマル・サール最高経営責任者(CEO)は、多くの国がミサイルや砲弾などの兵器を製造しているが、爆薬については他国から調達できるものと想定していると警鐘を鳴らす。平時にはそれで構わないかもしれないが、戦争になれば事情は変わる。自国の需要を優先したり、戦争を支援していると見られたくないために輸出に後ろ向きになったりと、さまざまな可能性が絡んでくるからだ。
西側のほかの国では、ロシアの脅威は遠く、抽象的なものに映る場合もあるのかもしれない。しかしエストニアでは、人々はドローンに関する警報を受け取り、国境の向こう側でウクライナによる攻撃後に立ちのぼる煙が見えることもある。同じく重要なのは、エストニアはかつて侵略とその惨禍を経験しており、今回は侵略に抵抗する準備を整えているということだ。
The fire at Ust Luga on the territory of the russian terrorist state can be seen from Estonia. pic.twitter.com/mSDGbVmu4Q
— Michael MacKay (@mhmck) March 26, 2026
ウクライナでは、戦争による圧力が急速な技術開発を促進してきた。エストニアにはそれとまったく同じ圧力がはたらいているわけではないものの、ロシアの脅威がより遠くに感じられる国々に比べれば、技術開発のスピードははるかに速い。


