エストニアが今年導入した新たな防衛計画では、自力で少なくとも30日間は戦い続けられる体制の整備が義務づけられている。攻撃の脅威が察知されれば、迅速な動員により、ただちに戦闘を開始できる状態になる。政府は抜き打ち訓練を実施しており、予備役兵は電子通知を受け取ると数時間以内に集合地点に出頭し、即応態勢が確保される仕組みになっている。
エストニア国防軍の平時の現役兵力は8000人規模だが、こうした動員で4万人超に拡大する。同じ過程で、数万人規模の民間労働者も重要インフラの運営を維持するために再配置される。
ウクライナの場合と同様に、ロシア軍は迅速な前進を頼みにして国土を奪い取ろうとするだろう。エストニアはウクライナよりもずっと小さな国だが、以前よりもはるかに入念に防備を整えている。コンクリート製の「竜の歯」や対戦車壕などの大規模な障害帯や、数百カ所にのぼる掩蔽(えんぺい)壕を構築しており、これらは侵攻部隊の進撃を遅らせることになるはずだ。
A few shots here of Estonia's defensive preparations. Rows of dragon's teeth, anti-tank ditches and prepared bunkers. Buying time is likely to be important if Russia ever invades - they often like to try and settle things quickly. pic.twitter.com/oyyZIaJ3EM
— Sam Cranny-Evans (@Sam_Cranny) June 28, 2026advertisement
防衛テックも急成長
エストニアの防衛産業は2021年以降、およそ350%成長している。重点が置かれているのは、地上侵攻であれ長距離ドローン攻撃であれ、ロシアによる攻撃に対抗するうえで不可欠になる技術だ。
エストニアの防衛テック企業Frankenburg Technologies(フランケンバーグ・テクノロジーズ)は、国内で量産可能な手ごろな価格のミサイルの製造を目指している。その第1弾がドローン迎撃用の小型ミサイル「マーク1」だ。重量2kg弱のこのミサイルについて、同社は「これまでに実射試験が行われた誘導迎撃ミサイルとしては最少で最も低コスト」と説明している。コンセプト段階から実射での迎撃成功まで、わずか13カ月という短期間で開発したという。
マーク1の開発は、ジェットエンジンを搭載するロシアの新型攻撃ドローンである「ゲラニ-3」や「ゲラニ-4」に対処するのに間に合ったかたちだ。これらのジェット推進式ドローンの飛行速度は、機動射撃部隊やプロペラ駆動式の迎撃ドローンでは対応できないほど速い。
別のエストニア企業Alatyr Group(アラティル・グループ)は、高速の迎撃ドローン「P4P」を開発した。マルチコプター(複数の回転翼を備えたドローン)にロケットブースターを組み合わせた設計になっており、時速500km程度で飛行するドローンを迎撃できるとされる。
Estonia’s P4P high-speed missile interceptor drone has been tested in Ukraine. Developed by Tallinn-based Alatyr Group, the system is designed to intercept jet drones flying around 500 km/h. It uses vertical takeoff with four electric motors, then engages a rocket booster for… pic.twitter.com/eDTm1gyr4E
— NOELREPORTS 🇪🇺 🇺🇦 (@NOELreports) May 26, 2026


