リーダーシップ

2026.09.15 15:28

組織が「本気で支える気のない」変革推進者を採用するとき

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これまでに、数え切れないほど同じ光景を目にしてきた。

ある人物が、明確な使命を帯びて採用される。現状を打破し、変革を推進し、新たな視点をもたらすという使命だ。しかし6カ月後、彼らは去っているか、あるいは何年も前からそこにいる他の社員と見分けがつかない存在になっている。彼らが失敗したのではない。システムに吸収されてしまったのだ。

「重力」という問題

私の経験上、組織は理論上、心から変革を望んでいる。しかし実務においては、業務システムが変革を阻止するように明確に設計されている。これに悪意はない。構造的な問題なのだ。

私はこれを「制度的重力」と呼んでいる。文化、社内政治、そして明文化されていないルールが積み重なった重みが、あらゆるものを均衡状態へと引き戻す力である。ジョン・コッターが変革に関する基礎的な研究(1996年の著書『Leading Change』(邦訳:『企業変革力』))で指摘したように、リーダーが明確に破壊的変革を求めている場合であっても、組織には現状を維持しようとする強力な力が備わっている。

そのパターンは予測可能だ。医療システムが業界外から患者体験の責任者を採用する。メーカーがサステナビリティ責任者を迎える。政府機関がデジタルトランスフォーメーション(DX)のリーダーを採用する。いずれも経営幹部の支援、リソース、野心的な目標を携えて着任する。

そして現実に直面する。患者体験の責任者は、医師文化が毎回、管理部門の権限を上回ることを知る。サステナビリティ責任者は、生産スケジュールと衝突した瞬間に自らの取り組みの優先順位が下げられることを学ぶ。DXのリーダーは、調達ルールやリスク回避的なITガバナンスによって、意味のある変革が機能的に不可能であることに気づく。

数カ月のうちに、彼らは選択を迫られる。押し続けて周縁化されるか、あるいは実際の物事の運び方に適応し、そもそも自分を価値ある存在にしていた独自性を失うか、だ。

大半は適応する。住宅ローンがあり、家族があり、守るべきキャリアがある。システムは消耗戦によって勝利するのだ。

なぜこれが繰り返されるのか

組織は、3つの構造的な失敗によってこの罠を生み出している。

1. 破壊的変革を期待して採用しながら、同調を評価する

正式な使命は「現状に挑戦せよ」だ。しかし非公式なシグナル、つまり誰が昇進し、誰がリソースを得て、誰の取り組みが実際に開始されるのかは、まったく異なることを示している。私は、全社会議でイノベーションを称賛しながら、確立された慣行に実際に異議を唱えたリーダーを静かに脇へ追いやる組織を見てきた。

変革推進者はすぐに、キャリアの前進は業務を変革することではなく、ステークホルダーをうまく管理することから生まれると学ぶ。そしてそれに合わせて自らを再調整するのだ。

2. 注目は集めさせるが、権限は与えない

変革推進者には立派な肩書が与えられ、経営幹部との接点も用意されるが、予算の管理権限や決定権、あるいは組織的な影響力はほとんど与えられない。私が関わったあるDXリーダーは、内定通知書に「企業全体の指揮権」と書かれていたにもかかわらず、3段階の承認プロセスを経なければ5000ドル(約77万円)すら使うことができなかった。その一方で、事業部門のリーダーたちは9桁の予算をコントロールし、協力を要請されたいかなる取り組みに対しても、実質的な拒否権を行使できた。

3. 政治的な必要条件を過小評価する

組織は、技術的な能力と経営陣の後援さえあれば十分だと仮定しがちだが、そうではない。有意義な変革には、政治的なスキルと影響力が必要不可欠だ。これはジェフリー・フェファーが1993年の著書『Managing With Power』(邦訳:『権力を握る組織法則』)において組織における「パワー」と呼んだものであり、進展を可能にすることも阻むこともできるステークホルダーとの間で蓄積された人間関係、実証された信頼、および互恵的な貸し借り(貸しを作ること)のことである。

しかし、政治的資本を築くには時間がかかる。変革推進者は信頼性を確立するために早期の成果を必要とするが、早期の成果には、まだ蓄積できていない政治的資本が必要だ。この板挟みは苛烈である。

支払うことになる代償

変革への取り組みが目に見えて停滞すると、誰もがそれに気づく。組織全体の優秀な人材、特に掲げられた変革目標を重視していた人々は、自らの認識を改める。現状打破にはキャリア上のリスクが伴い、組織は変革について本気で言っているわけではないのだと学習する。そして、優秀な人材から順に、他を探し始める。

同時に、顧客や投資家、規制当局といったステークホルダーも同じパターンを見ている。失敗が繰り返されるたびに、将来の取り組みに対する懐疑心が増幅していく。

個人にとって、受けるダメージはより深刻だ。多くの変革推進者は、自らが変革の主体であることにキャリアの軸を置いてきた。組織に吸収されることは、そのアイデンティティを維持する(失職のリスクを冒す)か、あるいは従順になる(本来の自分を裏切る)かの選択を迫る。これがもたらす心理的葛藤は、ウェルビーイングとパフォーマンスの双方を損なう。

どちらを選んでも、キャリアの軌道は痛手を負う。在籍期間が短いことは、将来の雇用主に対して失敗のシグナルとなる。一方で、組織に順応した人々は、魅力的な候補者たらしめていた独自性を失う一方で、従来のリーダーが持つような業務の実務的な深みを欠いた状態になってしまう。

実際に機能すること

このパターンを打破する組織は、根本的に異なる構造的な選択をしている。

1. 言行と評価を一致させる

私がアドバイザーを務めたあるテクノロジー企業では、経営幹部の評価基準を改定し、変革の推進と部門横断的な協力関係の構築を明確に要件とした。単にチェックボックスを埋めるだけの基準としてではなく、主要な評価要素として位置づけたのだ。その結果、18カ月以内に、変革への挑戦はキャリアの足かせではなく、昇進を加速させる要因へと変化した。

2. 責任だけでなく、本物の権限を与える

私が支援したある金融サービス企業は、チーフ・デジタル・オフィサー(CDO)が管理する専用の変革ファンドを設立した。これは複数年にわたる確定予算であり、事業部門のリーダーから取り組みごとに承認を得る必要のないものであった。この構造改革により、それまでのデジタル戦略を頓挫させていた「交渉コスト」が排除された。

3. 政治的なインフラを構築する

賢明な組織は、日々抵抗に直面している変革推進者が自然に協力体制を築いてくれるだろうと想定したりはしない。代わりに、指定されたステークホルダー、明確な決定権、そして目に見える影響力を備えた、公式な協力組織を構築する。私のクライアントである、ある製造業企業は、取り組みの優先順位付けとリソース配分について真正な権限を持つ、部門横断的な変革評議会を設立した。

4. 変革能力を分散させる

変革責任を孤立した役割に集中させるのではなく、組織全体で変革リテラシーを育てる。各機能にまたがるチェンジチャンピオンの公式ネットワーク、変革の力学に関する体系的な研修、標準的な育成プログラムへの変革リーダーシップの統合である。

こうしたステップによって、変革推進者は絶え間ない抵抗ではなく、有能なパートナーを見いだせるようになる。

誠実な選択

もしあなたが今、組織への吸収に直面している変革推進者であるなら、正当な選択肢は3つある。

第1に、システムを責めて惰性で過ごすことができる。これが最も簡単な道だ。しばらくは誰にも気づかれない。しかし、あなた自身は気づく。

第2に、壊れているものを自分事として引き受け、それを変えるために闘うことができる。許可を待つのをやめ、目の前にあるものを作り変え始めるのだ。意図的に連携を築き、体系的に政治的資本を蓄積し、すべてと闘うのではなく、戦うべき相手を戦略的に選ぶ。

あるいは第3に、立ち去ることだ。ただし、十分に戦った後に限る。身を引くことが正しい選択であることもある。しかし、まず第2の選択肢を経ずに去ることは、決断ではなく単なる逃避だ。

組織のリーダーにとっても、選択は同じく厳しい。変革を実際に可能にする構造的変化に投資するか、そもそも変革推進者を求めているふりをやめるかである。なぜなら、変化を推進する人材を採用しておきながら、それを阻むよう設計された運用システムを動かすことから始まるインパクトなど存在しないからだ。

インパクトは、その矛盾に向き合い、自分が本当はどちら側に立つのかを選ぶときに始まる。

forbes.com 原文

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