ヘルスケア

2026.09.16 10:30

美容医療の「無法地帯」、偽の高級感と偽の専門家がもたらす本物の被害 米国

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日差しが降り注ぐある午後、10歳の少女に声をかけられた。熟練のネゴシエーターさながらの自信を漂わせながら、そのガールスカウトは私の目を見て、自分はロサンゼルスでナンバーワンのクッキー販売員で、価格も最安だと主張した。

3メートルほど進むと、同じくトップ販売員を名乗るライバル部隊に出くわした。彼女たちの価格はさらに安かっただけでなく、ラミネート加工された公式のトップ10リストまで提示してきた。私の「ベストセラー商品」はそのリストにすら載っていなかった。私の「自信」は、古くなったクッキーのように崩れ落ちた。よく練られた嘘と、「最良」を求める自分自身の欲望の犠牲になったのである。

美容医療業界という無法地帯

現代の消費者は、偽物のハンドバッグを見分ける術を知っている。だが、偽物の専門家を見抜く力は、ほとんど持ち合わせていない。

美容医療業界では、専門性は何十年にも及ぶ臨床結果によって獲得されるものではない。高解像度のプロフィール写真と、図々しいまでの誇大アピールによって、存在するかのように仕立て上げられる。まさに「成功するまで成功者のふりをせよ(fake it 'til you make it)」という精神そのものだ。

施術者たちは、真実を柔軟に選べる美的要素のように扱う。患者が確認しないことに賭けるだけで、自らを「世界的パイオニア」や「マスター・インジェクター(注入施術の熟練医)」と称する。

長期的な詐欺はオンラインで始まる。ウェブサイトは、存在しない信頼性を演出するよう設計されている。「○○(都市名)で最高のスパ」と自称するが、調べてみれば、何かで最高に選ばれたことなど一度もない。「掲載実績」と大書されたバッジを目立つ場所に掲げながら、記事へのリンクは示さない。ブランドのマスコットとして機能する医師プロフィールを掲載する。こうした「専門家」マスコットは事業の顔ではあるが、実際に針を握る人物ではない。

高リスクの施術を行っているのは、見えないところで働く、低賃金で訓練不足の、過重労働状態にある看護師である。

コスチューム店の白衣

メディカルスパ(美容皮膚科・美容クリニック)は、高級な内装デザインで低水準の医療基準を覆い隠す技術を極めている。ここは「偽りのフロンティア(Faux Frontier)」だ。正統性は、安く上演できる舞台劇でありながら、買う側にとっては高くつく。

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