ヘルスケア

2026.09.16 10:30

美容医療の「無法地帯」、偽の高級感と偽の専門家がもたらす本物の被害 米国

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彼らは商品をすり替えただけではない。責任の所在までをすり替えたのだ。その責任は、文字どおりバイアル(薬剤の瓶)にまで及ぶ。偽造品問題はあまりに深刻で、連邦規制当局はいま、メディカルスパを不正な薬局のように扱い始めている。2026年4月、米国食品医薬品局(FDA)は、クリニックが合法的に購入した量を上回るボトックスを投与していたことを発見した後、取り締まり強化を示す警告書を発出した。これは違法な製品調達を示す危険信号である。

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ラグジュアリーの偽造品問題と華やかさの幻想

偽造品を追跡するアナリストたちは、ブランドが認証や信頼システムに多額を投じている分野でさえ、偽造品市場がいかに根強く残り続けているかを示してきた。経済協力開発機構(OECD)と欧州連合知的財産庁(EUIPO)による2025年の共同報告書は、世界の偽造品取引額が年間4670億ドル(約72兆2000億円)に膨れ上がったことを明らかにした。美容医療も同じ論理を映し出している。ただし、そこに伴うリスクはより深刻だ。

商品は、薄められた注入剤かもしれない。偽って提示された資格、複製されたウェブサイト、作られたレビューのプロフィール、あるいは結果ではなく依存を最大化するよう設計されたファイナンスモデルかもしれない。業界は、自らに不快な問いを投げかけるべきである。すべての接点が、次の予約、次の手付金、次のサブスクリプションを引き出すために設計されているとき、患者はどの時点で患者であることをやめ、「単なる利益の対象」に成り下がるのか。

相談料が、「サンクコスト(埋没費用)の罠」に陥る第一歩であってはならない。信頼は、患者が時間、金銭、感情を投じた後に、どれほど離れにくくなるかに依存してはならない。医学的な信頼性ではなく、心理的な「罠」に依存する業界は、顧客のロイヤルティを築いているわけではない。自らの信頼性を食いつぶしているのだ。

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厳しい現実はこうである。開示されないすべてのすり替え、誇張された資格、不在の医療責任者、誤解を招く約束は、単一の施術所以上のものを傷つける。それは、隣で運営されているすべての正当な医師と倫理的なクリニックを疑うよう、公衆に教え込む。美容医療が直面する信頼性の危機は、懐疑心によって生まれたのではない。自ら招いたものだ。

幻想の代償

美容医療業界が売っているのは信頼である。そして信頼が偽造されるたびに、職業全体がその代償を払う。偽造品市場は、人々が偽物を作るのをやめたから崩壊するのではない。買い手が、もはや何ひとつ本物ではないと信じるようになったときに崩壊する。それこそ、誠実なすべての施術者が恐れるべき未来だ。

編集部注:筆者のベヌーシュ・ザリニ医師は、2つの専門医資格を持つ医師であり、再生医療を専門とするBeverly Wilshire Aestheticsの創業者

forbes.com 原文

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