この詐欺は3つの軸で成り立っている。
1.偽のラグジュアリー
ブランド名入りのリネンや石材の表面仕上げが「審美眼」として売り込まれ、臨床的な深みの欠如を覆い隠す。
2.医療的シグナル
大げさな肩書や、ステータスシンボル化した機器名が権威を模倣しながら、開示を回避する。
3.買われた評判
攻撃的なレビュー削除と購入された星評価が、実質的な精査を追い越していく。
患者は不合理なのではない。狙われているのだ。私たちは、表面的な洗練が偽物を覆い隠し、誠実な事業者との区別すらつかなくなる臨界点に達している。患者が、その専門家は単なるマスコットにすぎないと気づく頃には、すでに手付金は決済されている。
巧妙なおとり商法
患者は、ある水準のケアを約束しながら、最終的には最高額を請求する巧妙な収益システムへと囲い込まれる。典型的な展開はこうだ。
・おとり
メディカルスパは、あまりに好条件で疑わしいボトックス(ボツリヌス毒素製剤)の特別価格で患者を誘う。2022年以降、そのクリニックに足を踏み入れていない有名皮膚科医を使って、SNSのフィードに大量に宣伝を流す。操作方法を完全には理解していない20万ドル(約3090万円)のレーザー機器を見せびらかす。
・ぼかし
患者が来院すると、受付スタッフは疑似医学的な専門用語で不安をなだめる。患者コーディネーターは、標準化された「オーダーメイド」の治療計画を説明する。患者から懐疑心を完全に奪うために、高級ミネラルウォーターを手渡す。
・すり替え
恐ろしい現実が突きつけられるのは施術室である。そこで患者は、有名医師が幽霊のような存在だったことに気づく。レーザーは模倣品を扱う卸業者から仕入れたものだ。そして、高級ブランド品のように見えたブランケットでさえ、固くなり毛玉のできた偽物である。
これは計画的ななりすまし詐欺である。患者は専門医資格を持つ医師のプレミアム料金を支払いながら、週末講習で認定された技術者の見立てを受ける。針が肌に触れる頃、患者が実際に対価を払った相手は100マイル(約160キロメートル)離れた場所で小切手を換金している。医師でない者が所有するメディカルスパに医師免許を貸す不在の「ゴーストディレクター」は、単に手抜きをしているのではない。軽罪または重罪に問われる可能性がある。


