経営・戦略

2026.09.17 17:15

ガソリンスタンド倒産が過去10年で最多、地方で4社に1社が赤字の限界

AdobeStock(写真はイメージです)

地方では4社に1社が赤字

特に地方では、人口減少や高齢化によって商圏人口が縮小し、油外サービスの需要も限られるため、採算の確保が難しくなっているようだ。それでも「地域唯一」の給油所であるため営業を続けているケースは少なくない。「設備維持費や人件費などの固定費を賄えるだけの売上高を確保できず、事業継続が難しくなるSSが増えている」と帝国データバンクは分析。実際に地域別の損益動向では「地方」に本社を置くSS事業者の赤字割合が最も高く、4社に1社が赤字だった。一方、首都圏に拠点を置くSS事業者でも赤字割合は2割を超えている。市場規模は大きいものの、セルフ式や大手チェーン、量販店との価格競争に加え、地価や人件費の高騰が利益を圧迫しているようだ。

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また、首都圏ではEVやHVの普及台数が多く、自動車を保有しない世帯の増加も重なり、人口規模の割に燃料需要が減少しやすいという。赤字割合が比較的低い京阪神や中京圏でも、燃料需要の減少という構造的な問題は残っている。

「地域最後の給油所」をどう維持するか

こうしたなか経済産業省では、過疎地などガソリンスタンドの維持が難しい地域について、選定した店舗を集中支援する仕組みを模索するなど、SSを支援する動きも進んでいる。しかし、地方でも今後、軽EVの本格販売などによってクルマの電動化が進む可能性があるほか、整備士などのスタッフ不足や低収益といった課題も抱えている。帝国データバンクは「インフラ拠点としての役割と持続可能な収益力をどう両立させるかが問われている」と指摘する。

利用者が減れば、採算の取れない店舗が撤退するのは自然な流れだ。しかし、ガソリンスタンドは地域によっては生活を支えるインフラでもある。市場原理だけでは維持できない地域の給油環境をどう残していくのか。倒産・休廃業144件という数字の先には、地域インフラを誰が、どのように支えるのかという課題も見えてくる。

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プレスリリース

文=福島はるみ

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