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2026.09.15 08:56

AIが生み出す音楽は数学的な「過去への回帰」に過ぎない

Adobe Stock

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ミュージシャンでありソングライターのジョン・メイヤーの話は、自身の名を冠したSiriusXMのチャンネル(14)で聴くと非常に興味深い。メイヤーは、自ら書き、レコーディングし、自分を有名にしてくれた初期の楽曲を今でも大切にしている。だがその一方で、今の自分にはそれらの曲をもう書くことはできないと明言している。

メイヤーが明確にしているのは、過去の作品を大切に思っていないということではない。2002年に「No Such Thing」を、2006年に「Waiting On the World To Change」を書いてリリースした当時のジョン・メイヤーは、もはや現在の彼ではないということだ。これこそが、「書く」という行為がもたらす影響である。音楽であれ、映画の脚本、小説、ノンフィクション、あるいは個人的な手紙であれ、ペンを執って文字に書き起こすとき、かつての私たちは、現在の私たちとは異なる存在なのだ。

音楽のレコーディングに関する疑問が生じ始めている今、このことについて考えるのは有意義だ。人工知能(AI)が私たちの聴く音楽に影響を与え始めるだろうということは、容易に予想できる。一見すると、これは当たり前のことを言っているにすぎない。

技術の進歩は一般に、私たちの仕事を強化する。音楽も例外ではないし、例外であるべきでもない。これを読んでいるいまも、アーティストたちは、私たちが成果物を向上させるためにテクノロジーを使うのと同じように、すでにAIツールを活用している。

それでも、自身の曲を書くためにAIを使うアーティストはいないだろう。再びメイヤーを例に考えてみよう。あらゆる楽曲の天才性は、その創作(ソングライティング)の過程に宿る。さらに言えば、それは彼のキャリアにとって死活問題でもあるのだ。

この意味を理解するには、マドンナやボブ・ディラン、ザ・ビートルズを思い浮かべてみるといい。この3組は、現在のメイヤーと同じように、自らの楽曲に影響を与える思想や音楽との関係を反映させながらアーティストとして進化してきたが、それだけでなく、彼らは進化せざるを得なかったのだ。ビジネスの世界において、停滞は商業的な衰退への道である。

そこでビルボード・チャートの話になる。音楽AIは、特定のアーティスト、複数のアーティスト、あるいはこれまでに発表されたあらゆる楽曲を学習できるため、AIが扱えるコンテンツは膨大にある。こうした音楽はチャート入りすべきなのか。

答えはノーである。忘れてはならないのは、これは作曲というより、AIが究極的には「数学」であるということだ。そして音楽を生み出すために用いられる数学は、他者の仕事の結果である。これはすべてのAIに当てはまる。AIをけなしているのではない。むしろ賛辞である。AIは、過去になされたすべてを数学的に取り込む、文字どおり奇跡的な存在なのだ。

これがミュージシャンを含む私たち全員にとって何を意味するのか、立ち止まって考えてみてほしい。彼らは今や、過去に作られたものにアクセスし、それを土台に新たなものを築くことができる。そして、実際にそうしている。最近亡くなったドリー・パートンの名曲「Jolene(ジョリーン)」が、数え切れないほど再レコーディングされてきたことを見れば明らかだ。それこそが重要なポイントである。

カントリーとして始まった楽曲は、パンク、ニューウェーブ、ベーシックなロックンロール、さらにはテクノにも使われてきた。ここで繰り返し言及してきたのは、その進化である。

AI生成音楽に当てはめれば、それは作曲されたというより、作曲家たちがそれを可能にしたということだ。もしそれがチャート入りするなら、文字どおり誰でも過去に作られたものを取り、それを再録音し、AIが作ったのだから自分の音楽だと主張できることになってしまう。だが、それはその人の音楽ではない。音楽AIは、過去になされた仕事を数学的に生成したものなのである。

つまり、ビルボードが、他者の作品を明示的に借用しながら出典を示さないAI生成音楽をチャートに載せることは、不誠実であるだけでなく、自滅的でもある。納得がいかないなら、メイヤー、マドンナ、ディラン、ザ・ビートルズをもう一度思い浮かべてほしい。彼らがかつて書いた曲のままではないのは、ソングライティングそのものが個人の進化を映し出す鏡であるからというだけでなく、過去にとどまり続けることは、ファンを失う道だからである。

forbes.com 原文

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