競合は数週間で追随、長く残る優位はTSMCの2ナノ半導体生産枠
アップルに続き、競合するスマートフォン向けチップメーカーも2nmへ移行する。メディアテック(MediaTek)は9月15日に2nmのスマートフォン向けチップを発表する。クアルコムも間もなく続くため、2nm技術そのものでアップルが先行できるのは数週間程度にとどまる。
TSMCの初期2ナノ半導体生産枠をほぼ半分確保
アップルがより長く優位を保てる可能性があるのは供給面だ。TSMCが初期に製造できる2nmチップの量には限りがある。アップルは量産開始前にそのほぼ半分を確保しており、競合各社は残りを分け合うことになる。
iPhoneとMac miniへの展開で高い2ナノ導入コストを分散
アップルは、2nmチップを搭載するiPhoneを9月18日、新しいMac miniを9月22日に出荷する。両製品の出荷開始日は4日しか離れていない。同じ高コストの技術をMac、iPhone、iPhone Duoへ広げることで、費用をはるかに多くの端末へ分散できる。
2ナノ半導体への投資効果はアプリ対応と高価格モデルの需要に左右される
2nmで先行しても、新しいチップが持つAI性能をすぐ全面的に生かせるわけではない。多くのAI機能では、アプリ側がA20 Proを活用するよう更新されて初めて、チップの性能向上が実際の処理に反映される。
高価格モデルの需要が弱まれば2ナノの追加コストが重荷になる
アプリ側の対応とは別に、アップルは高価格帯モデルに十分な需要があることにも賭けている。約2000ドルから始まるiPhone Duoを含め、価格の高いモデルにも顧客が追加の支出を受け入れると見込んでいる。こうしたモデルの需要が弱まれば、2nmに伴う追加コストは競争力を高める要因ではなく、収益を圧迫する要因になりかねない。
配送予定日だけではiPhone 18 Pro Maxの需要を判断できない
iPhone 18 ProとiPhone 18 Pro Maxの予約注文が始まった9月12~13日の週末は、出足が鈍いと報じられた。iPhoneがアップルの出荷能力を上回る速さで売れると、同社サイトに表示される配送予定日は後ろへずれる。2025年のiPhone 17 Pro Maxは予約開始日の朝、配送予定が10月6~13日まで延びた。
2026年のiPhone 18 Pro Maxは、予約開始翌朝の9月13日までに同じ10月6~13日の配送予定に達した。待ち時間は2025年と同程度だが、その水準へ達するまで最大1日長くかかったことになる。
配送予定日だけでは、アップルが2025年より多く生産したのか、販売台数が少なかったのかは分からない。出足が鈍いと報じた媒体も、その点を明記していた。
理由の1つとして挙げられたのが、10月16日に予約注文を開始するiPhone Duoを待つ購入者の存在だ。Proモデルを見送りiPhone Duoを待つ購入者は、すでにアップルへより多く支払うことを選んでいる。


