飲酒のトレンドを追っている人なら、最近のアルコール業界の状況がかなり厳しいと見ていることだろう。
米世論調査会社ギャラップ(Gallup)の調査によると、現在お酒を飲むと回答した米国の成人はわずか54%で、前年の過去最低値に並んだ。これは2023年の62%から低下している。同時に、1日に1〜2杯のアルコール飲料を飲むことは健康に悪いと考える米国人の割合は、過去最高の51%に達した。
売上も決して好調とは言えない。調査会社IWSR(国際ワイン・スピリッツデータバンク)によると、2025年の米国のアルコール飲料の販売量は5%減少し、ビール、ワイン、スピリッツのすべてで落ち込みが見られた。
では、米国人はついにお酒と決別しつつあるのだろうか。
そう単純ではない。
米酒類卸大手サザン・グレイザーズ・ワイン&スピリッツ(Southern Glazer's Wine & Spirits)の新たなリポートは、より複雑な変化が起きていることを示している。米国人は全体として飲酒量を減らしているかもしれないが、同時に飲み方も変えている。そして、その変化によってアルコール業界の一部は意外なほど好調だ。
スピリッツベースのRTD(Ready to Drink)カクテル、小容量ボトル、ワインカクテル、テキーラ、プレミアム商品、そしてノンアルコール飲料。これらは、Southern Glazer'sが2026年後半に成長機会を見込む分野の一部だ。
「消費者が何を飲まなくなっているかに多くの注目が集まってきたが、それは物語の一部にすぎない」と、同社でコマーシャル・インテリジェンス担当シニア・バイス・プレジデントを務めるザック・ポエルマ(Zach Poelma)は語る。「私たちが見ているのは、より意図的で選択的になりながらも、このカテゴリーに入る新たな方法を見つけている消費者の姿だ。商機はある。ただし、それは5年前や10年前と同じ形をしているとは限らない」
米国人が実際に飲酒量を減らしているのは事実
まず、酒類企業にとって悪いニュースは現実のものだ。
IWSRの推計によると、2025年の米国のアルコール飲料販売量は全体で5%減少した。ワインとアルコール入りビールはともに6%減少し、スピリッツは4%減少。RTDでさえ全体で1%減った。



