リーダーシップ

2026.09.14 13:39

リーダーの疲弊はなぜ「戦略的リスク」なのか──5つの克服法

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ビジネスリーダーたちと100杯のコーヒーを飲むというミッションに取り組んでいるが、そこで聞かされる話はいつも驚くほど似ている。目の前に座る人物は、多くの重責を背負い、目標数値を達成し、優秀なリーダーとして振る舞っている。しかし、会話が進み、大抵は2杯目のコーヒーを手にする頃になると、職場では誰にも言えない本音を打ち明けてくれる。実は、限界の瀬戸際に立たされているのだと。

現在、誰もが心身のバランスを崩しているように見える。臨床的な意味での燃え尽き症候群(バーンアウト)ではないにしても、明らかに長期的に持続不可能なペースで走り続けている。最も衝撃的なのは、それが周囲からは全く見えないということだ。

リーダーの疲弊は、ソフトウェア開発における「技術的負債」に似ている。近道をすると、後になって、通常は最悪のタイミングでその代償を払うことになる。同様に、リーダーの疲弊もまた、静かに、しかしむしばむように蓄積していく。見た目は問題なさそうに見えても、限界の兆候が表面化する頃には、本人はすでに離職を決意していることが多い。すべてが手遅れになるまで、何も問題がないように見えるのだ。

一般的な解決策が通用しない理由

組織がリーダーの疲弊という問題に気づいたとき、取りがちな対応策は主に3つある。1つ目は、エンゲージメントプログラムだ。通常は従業員による委員会を立ち上げて改善策を提案させる。このプロセスの両側を経験してきた立場から言えば、当事者たちが繰り返し口にするのは、「あのような委員会に巻き込まれたくない」ということだ。

ウェルネスプログラムには、大抵は親しみやすい名前がつけられ、ロゴ入りのフリスビーなどのノベルティが配られる。禁煙や体重管理などを目的としたもので、一部は役に立つかもしれないが、真の問題のごく一部に対処しているにすぎない。

レジリエンス(回復力)トレーニングは、パンデミック期に大きく普及した。レジリエンスという概念自体は真剣に捉える価値があるが、本質的に組織の構造的な問題であるにもかかわらず、個人に解決の責任を押し付けることになってしまう。また、ストレス要因と回復の間に、一定の「余白」が存在することを前提としている。しかし、プレッシャーが絶え間なく続き、回復するための場所も時間もない場合はどうすればよいのだろうか。

研究が示す事実

この問題に関する研究は、明確なビジネス上の根拠を示している。リーダーは、内面が徐々にすり減っていても、表面的なパフォーマンスを維持できてしまう。「仕事要求度-資源モデル」によれば、適切な資源(サポート体制など)がないまま要求度が高まると燃え尽きが予測され、資源を増やすとエンゲージメントが高まることが示されている。

研究によれば、リーダーの疲弊は伝染し、リーダーのネガティブな感情状態はチームのパフォーマンスを低下させる可能性がある。負荷もまた雪だるま式に膨らむ。疲れたリーダーは判断の質を落とし、それがさらなる問題を生み、さらに大きな負荷を生む。

幸いなことに、回復のために1週間のリトリート(合宿)やサバティカル(長期休暇)をとる必要はない。22の研究を分析したメタアナリシスによると、10分以下の短い休憩であっても、疲労を大幅に軽減し、活力を回復させる効果があることが分かっている。

克服するための5つの鍵

自転車を構成する部品に「これさえあれば走れる」という唯一の最重要パーツが存在しないように、リーダーの疲弊に対する特効薬も存在しない。ハンドル、車輪、ペダル、チェーン、サドル、すべてが一体となって機能する必要がある。リーダーの耐久力(エンデュランス)も同様であり、この能力を養うには、包括的なインフラが不可欠だ。

第1の鍵は、リーダーが日々の実践を通じて「冷静さ」を身につけることだ。リーダーが部屋に入ってきた瞬間、チームはその人物が発するエネルギーを即座に読み取り、反映する。混乱は伝染するが、冷静さもまた伝染する。セルフコントロールができているリーダーは、チームの安定にもつながる。研究で一貫して示されている要素の1つに「認知的再評価」がある。これは、困難な状況に直面した際、「これは挑戦なのか、それとも壊滅的な大惨事なのか」と自問する能力だ。状況を再定義(リフレーミング)し、チームにも同じように促すことができるリーダーは、不測の事態が生じても悪循環に陥りにくい。

第2に、休息と回復を日々の業務サイクルに組み込む必要がある。仕事から完全に離れる時間を持てないリーダーは、十分に回復することができず、その影響は組織全体に波及する。例えば、ゴルフ場でふと思いつき、月曜日まで待てる内容のメールを部下に送信したとする。それを受け取った部下は、週末中ずっと仕事のことを考えることになる。自分では親切な心遣いのつもりだったかもしれないが、実際には部下の、そして自分自身の回復の機会を奪ってしまっているのだ。

第3の「明確さ」とは、何が本当に重要であるかを理解し、プレッシャーのかかる状況下でもそれを周囲に明確に伝える能力を指す。自分の「なぜ(目的)」を理解していれば、どのような「どのように(手法)」であっても耐え抜くことができる。

第4の「適応力」とは、変化に翻弄されない柔軟さを持つことだ。インタビューを行った成功した起業家たちは、例外なく何度も方向転換(ピボット)を経験している。彼らは、すべてが当初の計画よりも煩雑で、試行錯誤の連続であることを知っている。確実性が得られるまで行動を起こさないリーダーは、最も迅速な動きが求められる局面で立ちすくんでしまいがちだ。

最後に、第5の「強固なつながり」は、負荷を分散し、困難を乗り越える助けとなる。耐久力(エンデュランス)は個人競技ではない。信頼関係を築くことなく、すべての重荷を自分一人で背負おうとするリーダーは、チームの支えが最も必要な局面で孤立してしまう恐れがある。

リーダーの耐久力を優先事項として扱い、財務数値と同じように厳格に管理する組織こそが、優秀な人材を維持できる。そうでない組織は、なぜ彼らが去ってしまったのか、その理由すら分からずに取り残されることになるだろう。

forbes.com 原文

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