不満を伝えた人は、その多くが「改善してほしかった」、「納得できなかった」、「正しい対応をしてほしかった」と正当な理由をあげている。これは事業者には改善の提案として貴重な意見になり得る。その一方で、自分の言い方がもしかしたらカスハラになっていたかもしれないと、「無自覚なカスハラ」を心配する人が37.8%もいた。

不満を伝えることには87.2%の人が賛成している。だが躊躇してしまう人が約半数。カスハラ対策義務化によって、逆に事業者側から訴えられる恐れもあると思うと、なおさら怖じ気づく。また利用者の不満の半分近くが、事業者に届かず埋もれている。利用者に躊躇させてしまうことで、業務改善に役立つ貴重なフィードバックの半分を無駄にしていることになる。これではお互いに損だ。
それに対して、カスハラ対策の義務化を「客の声を遠ざける仕組み」にしてはいけないと、Job総研は言う。またこの調査は、我慢するか強く主張するかの二択ではなく、社会全体が「伝え方の作法」を探っている段階にあることを示す結果だと指摘。この機会に、お互いに誠実な対応を学ぶべきということだ。
どんなに感情的な言葉を投げつけても、AIがその要点だけを客観的に伝えてくれる暴言フィルターがあったらよいと思うが、それでは人間が成長する機会が失われる。やっぱり相手に敬意を払い、主張すべきことを冷静に主張する術を私たちは学ぶべきだろう。
出典:Job総研(パーソルキャリア) Job総研『2026年 カスハラに関する意識調査』を実施 店側の態度に違和感も4割が伝えず我慢 “無自覚カスハラ”懸念


