米国が40兆ドル(約6160兆円)の「死のスパイラル」に突入しつつあるとの懸念が渦巻くなか、ビットコインと暗号資産の価格はこの1カ月で急騰した。
ビットコイン価格はここ数週間で20%上昇し、夏場の低迷期につけた6万ドルから、1ビットコインあたり約8万ドルまで急伸した(ただし、ある小規模な暗号資産は、「2013年にビットコインを買うようなもの」と例えられ、爆発的に高騰している)。
今、米財務長官がトレーダーに予期せぬ課題を突きつけるなか、ホワイトハウスの暗号資産担当トップアドバイザーが、画期的な暗号資産関連法案を通過させるための時間が尽きつつあると警告したことで、暗号資産市場は重大な分岐点に立たされている。
「審議入りに向けた採決(動議)が否決されても、誰も望むものは得られない」と、ドナルド・トランプ米大統領のデジタル資産諮問委員会でエグゼクティブディレクターを務めるパトリック・ウィットはSemaforに語った。今週予定されている暗号資産市場構造法案の手続き上の採決が否決された場合、次の機会がいつ訪れるかは「誰にもわからない」と付け加えた。
ウィットは「共和党、民主党の双方に言いたい。法案に賛同し、対話を続けよう」と述べた。
同法案は現在、9月15日に手続き上の採決が予定されている。
ビットコインと暗号資産のトレーダーは、クラリティ法案として知られる市場構造法案の可決に暗号資産市場回復への期待を託しており、ある投資家はこれを、機関投資家の「取り残されることへの恐怖」(FOMO)を引き起こすビットコインの「究極の触媒」と呼んでいる。
「大手機関投資家は、規制上のガードレールを待ちながら様子見を続けている」と、クレディ・スイスの元グローバル・リスク責任者で、現在は暗号資産ヘッジファンドZX Squared Capitalを運営するCK・ジェンは、メールでのコメントで述べた。
「クラリティ法案が正式に成立すれば究極の触媒となり、機関投資家のアロケーター(機関投資家の運用担当者)が取り残されることを恐れて一斉にエクスポージャーを獲得しようとするため、新たな強気相場に火をつけるだろう」
トランプが推進するクラリティ法案は、暗号資産市場のガバナンスを米規制当局の間で分担させるもので、同技術に金融資産クラスとして初めて正統性を与えることになる。
ビットコインおよび暗号資産取引所コインベースの最高経営責任者(CEO)であるブライアン・アームストロングは今週、CNBCに対し、ビットコイン価格は2030年までに40万ドルへ急騰する可能性があると述べ、それを「妥当な目標」と呼んだ。また、「直近のサイクルにおけるビットコインの底はすでに入った」とし、クラリティ法案がビットコイン価格の急騰への道を開く可能性があると語った。
ビットコイン価格が40万ドルになれば、ビットコインの時価総額は現在の1兆5000億ドル(約231兆円)から8兆ドル(約1230兆円)へ拡大することになる。



