リーダーシップ

2026.09.22 16:00

上司が注ぎ込む「やる気には限界」がある、ホントに職場を活性化するリーダーの気づきと策

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どこの職場でもよく見られる光景がある。チームの士気が低下し、締め切りが守られなくなっている。従業員はかろうじて業務を回す程度の仕事しかしていない。経営陣はそれに気づき、昔ながらのチームビルディング活動に頼ろうとする。ワークショップを開き、社外で研修を行う。付箋を使ったり、ケータリングの昼食が出るような研修だ。チームビルディング活動が期待された効果を上げなければ、次に取られるお決まりの策はたいてい「モチベーションを高めるスピーチ」だ。

だが、最高のリーダーとは、部下のやる気を起こさせる方法を知っている人ではないかもしれない。むしろ、やる気を起こさせることをやめた人ではないか。部下のエンゲージメント(会社への愛着や仕事への熱意)が低下しているとき、問題は必ずしも仕事に関心をなくしてしまったことにあるわけではない。不明瞭な優先順位、延々と続く会議、遅い意思決定、増え続ける仕事に直面している可能性もある。不必要に難しくなってしまった仕事をやる気だけで立て直すことはできない。

つまり問題は、実際には業務上の問題かもしれないにもかかわらず、リーダーたちが意欲の低下を個人の態度の問題として扱いがちな点にある。

注目すべきはワークデザイン

マネジメントに関するアドバイスの多くは、奇妙な前提に基づいている。従業員が活力を失ったら、マネージャーが何とかしてそれを取り戻させるべき、という前提だ。たしかに、そうすべきケースもある。評価は重要であり、目的意識もコーチングも重要だ。人間は感情を持つ機械ではない。しかし、モチベーションを回復させようとすることは、実際に職場で起きていることに向き合うよりもはるかに簡単だといえる。

調査会社ギャラップの報告書『State of the Global Workplace: 2026 Report』では、世界の従業員エンゲージメントは2025年に20%に低下し、2020年以降では最低水準となった。

この低下をモチベーションの問題だと解釈したくなる気持ちはわかる。しかし、これはワークデザインの問題でもあるかもしれない。マイクロソフトの『2025 Work Trend Index』では、31カ国の労働者3万1000人を対象に調査を行い、Microsoft 365の利用データも分析した。それによると、調査対象となった従業員とリーダーの80%が、「業務を行うための十分な時間やエネルギーがない」と回答した一方で、53%のリーダーたちは、「生産性を向上させる必要がある」と答えた。

部下のエネルギーを消耗させるような1日を設計しておきながら、もっと活力を求めるのは、どこか滑稽ですらある。

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翻訳=溝口慈子

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