リーダーシップ

2026.09.13 10:40

ストレスが意思決定に及ぼす影響をリーダーが断ち切る4つの方法

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リーダーは日々、プレッシャーのなかで意思決定を下している。その瞬間には合理的に思えても、後で振り返ると納得できないことがある。多くの人はそれを、判断材料となった情報の不備のせいにするだろう。しかし実際には、データの不足ではなく、リーダー自身に起きている問題が原因である場合が少なくない。重い業務量に押しつぶされたリーダーは、慢性的なストレス下で動いており、必要なほど明晰に思考できていないのだ。

リーダーは過労を警告サインと捉えることが少ない

職場において、ストレスは単一の危機として突如やってくるわけではない。蓄積していくものだ。立て続けに入る会議のせいで思考する余裕はほとんどなく、実際の業務に割く時間はさらに削られる。終わりのない事務作業、絶え間ないトラブル対応、そして優先順位の変動によって、すでに手いっぱいの業務量がさらにかき乱される。その結果、会議中に下せなかった決断は、会議の合間や終業後のわずかな時間に行われることになる。圧倒されそうになったとき、業務を縮小しようとするリーダーはほとんどいない。がむしゃらに働く「ハッスルカルチャー」の影響により、手いっぱいの状態を警告サインではなく献身の証しとして捉えるように刷り込まれているためだ。彼らは意志さえあれば能力は無限であると考え、さらに多くの仕事を抱え込む。こうして仕事は増え続け、完全に片付くことはなく、ある要求から次の要求へと追われるなかで、まともな回復の機会も得られないままになる。

米国心理学会(APA)の2025年版「Stress in America」報告書によれば、就業する成人の69%が、仕事は依然として人生における最大級のストレス源のひとつだと答えている。症状はおなじみのものだ。頭がぼんやりする、怒りっぽくなる、集中しづらい、反射的に反応してしまう、もはや問題に合っていなくても同じ解決策に頼ってしまう、といったものである。リーダーは、こうした症状を自身の意思決定と結びつけて考えることはめったにない。単なる疲労や不調と見なし、乗り越えるべきものと捉える。判断力そのものが損なわれているサインだとは受け止めないのだ。

ストレスが誤った意思決定につながる理由

健全な意思決定は、額の奥にある脳の部位、前頭前野に依存している。ここは選択肢を比較検討し、結果を予測し、新しい情報に合わせて調整を行う場所だ。慢性的なストレスは、明晰に考え、集中し、反射的な反応ではなく意図的な対応を選ぶという脳の働きを妨げ、このシステムを直接的に損なう。

学術誌「PLOS ONE」に掲載された、109人の企業幹部を対象とした研究では、精神的葛藤が生じる状況下で集中力と正確性を維持する能力が測定された。これは、対立する優先事項に衝動的に反応するのではなく、客観的に比較検討するためにリーダーが依存する認知制御機能と同じものである。慢性的なストレスを抱えるエグゼクティブは、エラーの数が大幅に多く、回答にかかる時間も長かった。このパターンは、職種や役職に関係なく見られた。ストレスは、その瞬間にリーダーの判断のスピードを鈍らせるだけではない。意思決定を覆すべきだった、決定的な「1つの情報」を見落とす原因にもなり得るのだ。

ストレスの影響から判断力を守るために、リーダーが実践すべき4つの習慣を紹介する。

自分のストレスパターンを把握する

認知していない障害を管理することはできないため、後に後悔するような意思決定を下してしまう前に、自分自身のストレス反応を認識できるようになることが重要だ。過負荷な状態において、どのリーダーにも特有の警告サインが現れる。怒りっぽくなる、困難な会話を避ける、問題の内容に関わらず同じ解決策に頼る、といったことだ。これらを2週間にわたって意識的に追跡してみよう。何を警戒すべきかがわかれば、それが意思決定に影響を与える前に対処できるようになる。

重要な意思決定の前に「間」を設ける

短い休息を挟むだけでも、迅速で反射的な回答に流されそうな衝動を十分に食い止めることができる。その時間を使って呼吸を整え、次のような自問を投げかけてみよう。「何か見落としていることはないか?」「自分なら、他の人にここで何をアドバイスするか?」「これは最善の選択肢か、それとも単に最初に思い浮かんだものか?」このように立ち止まって内省することで、自動的な反応を垂れ流すのを防ぎ、脳の思考を司る部分を意思決定のプロセスへと引き戻すことができる。実質的な影響を伴う意思決定においては、この「間」を譲れないステップとして位置づけよう。

いつもの相談相手以外から意見を求める

ストレスによって自分の能力が低下していると自覚したら、意図的に外部の意見を求めよう。ストレスはリーダーの思考を馴染みのある方向へと狭めてしまうため、自らの論理の盲点や、検討し得たはずの新たな可能性を見落とす原因となる。外部の視点を取り入れることで、その両方に気づくことができる。若手メンバー、異なる部署の担当者、あるいはその結果に直接の利害関係がない人物は、視野が狭まっているときには見えないものを提示してくれることが多い。目的は、自分の考えに対する同意を得ることではなく、自らの視点を超えた角度からの見解を取り入れることにある。

回復を促す日課を1つ確立する

自身の判断力を守るということは、ストレスが蓄積する前にそれを軽減する、健康的な習慣を小さく継続的に築くことを意味する。1日のなかで、完全に仕事から離れる時間を少なくとも1回は確保しよう。スマートフォンを見ずに散歩をする、パソコンの画面から離れて昼食をとる、あるいは会議の合間に5〜10分の休憩を挟むといったことだ。新たな習慣においては、継続性が最も重要となる。毎日確実に実行する1つの習慣は、頻繁にキャンセルされるような時折の長い休暇よりも、健全な判断力を守るうえで大きな効果を発揮する。

これらの実践は、ストレスをなくすものではない。そうする必要もない。これらがもたらすのは、衝動と意思決定の間に、健全な判断が追いつくための十分な余白を生み出すことだ。その余白を意図的に築くリーダーは、後で撤回しなければならない意思決定を減らすことができる。

forbes.com 原文

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