史上最大のIPO観測、予測市場では上場確率が60%超から4%へ
ウォール街の銀行関係者や専門家、個人投資家は、2026年こそOpenAIが史上最大のIPOを実施する年になると確信していた。OpenAIは2025年、非営利組織による統治体制から公益法人(PBC)へ移行するための最初の正式な手続きに入った。
ウォール・ストリート・ジャーナルなどのメディアは、同社が2026年第4四半期の上場を目標に初期準備を進めていると報じていた。OpenAIの推定企業価値は2025年後半に5000億ドル(約76兆円)を超え、ウォール街の銀行関係者は上場時の企業価値が1兆ドル(約152兆円)になるとの予想を公然と示し始めた。
2026年6月1日には、アンソロピックなどの競合企業がIPOに向けた書類を非公開で提出した。スペースXをめぐる話題がニュースを席巻し、識者の間では2026年を各社が総力を挙げる「IPO競争」の年と捉える見方が広がっていた。
アナリストの間では、市場の熱気が冷める前に最大限の流動性を確保するには、OpenAIが2026年末までに上場する必要があるとの主張も出た。予測市場プラットフォームのポリマーケットでは、OpenAIが2026年末までに上場する確率が一時60%超まで上昇した。9月12日時点では4%となっている。
OpenAIとアンソロピック、AI開発の減速を表明
アンソロピック共同創設者ダリオ・アモデイが、AIモデルの開発ペースを落とすよう最初に呼びかけ、アルトマンがこれを支持した。アンソロピックとOpenAIは9月12日、いずれもAIモデルの開発ペースを落とすと表明し、両社は他のAI企業にも同様の対応を求めた。
アルトマンは、OpenAIもアンソロピックと同様に、可能な限り責任ある形でモデルを開発していることを確認できるよう、外部団体による第三者監視を受け入れると述べた。
元OpenAI・アンソロピック研究者とアンソロピック社員、人類絶滅リスクを警告
OpenAIとアンソロピックがAI開発の減速や第三者監視について公に発言する少し前には、複数のAI業界関係者がAIの将来について深刻な警告を発していた。OpenAIとアンソロピックの元研究者ジェイコブ・コクソンは、超知能を実現する技術を開発する人々は「超知能が2020年代末までに私たち全員を殺す可能性があると心から信じている」と書いた。
コクソンは、最先端AIを開発する組織が「私たちの命を賭けている」と批判した。アンソロピック社員のエバン・ヒュービンガーもコクソンの警告を支持した。ヒュービンガーは、人間の意図に沿うよう調整されていないAIによって、2036年9月までの10年間に人類が絶滅する確率を10%超と見積もっていると述べた。


