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I write about bringing life to work and bringing work to life.

Paul Vasarhelyi / shutterstock

ここ数年アメリカで求職活動をした人ならば、採用プロセスがおかしなことになっていることにお気付きだろう。求人企業の採用ポータルサイト経由で100社に応募しても、1社からも返信がないということが日常茶飯事になっているのだ。

返信が来たと思えば決まって「ご縁があればまたご連絡させていただきます」という簡潔すぎる自動返信メッセージや追加情報の入力依頼など、これまた自動返信メールだったりするのだ。こうしたネット応募は、士気も削がれれば、屈辱的でさえある。採用する気がないのであれば、なぜ求人広告など打つのだろう。

こんなご時世に、もっと効率的に職を見つける方法をお教えしよう。しかし、そのためには少し道を外れ、人事部のルールを破ることになる。筆者は人事部門のトップなのだが、今この瞬間をもって、あなたが求職活動における、くだらない人事部のルールを破ることを許可しよう。

まず、自分を採用してもらいたい部署の責任者を見つける。つまり、その会社に就職した場合、自分の上司になる人物である。その人を見つけて、直接連絡をとるのだ。ただし見つけ方はまた別記事を参照いただきたい。

オンライン応募を避けて、こうした横口を利用するからには調べものをして多少汗をかく必要はあるが、その価値は十二分にあると断言する。

何をするかというと、よく練った手紙を直接その採用されたい部署の責任者へ送るのだ。例えば、あなたがチョコレート菓子専門メーカーアングリー・チョコレートで、顧客サービス関連の職を得るために、当該部門の部長であるアーニー・スミスに手紙を書くと仮定しよう。

まず、ビジネス特化型SNSLinkedInでアーニーのプロフィールを見つけて全文に目を通す。すると、アングリー・チョコレートは今急成長中で、高品質なチョコレート菓子が数々の賞を受賞していることがわかる。

ここで、アーニーにつまらない履歴書を送ったりしてはいけない。「ペインレター」という手紙を書き、型にはまっていない自分らしい履歴書を用意する。そしてその2つをアーニーの元に直接送り付けるのだ。ちなみに「ペインレター」のペインは英語で「痛み」の意味で、ここでは会社が抱える「痛み」、つまり問題を指す。

手紙の冒頭はこう始める。「アーニー・スミス様 アングリー・チョコレート社が今般ファイェットビルで一番元気のある急成長中の企業に選出されたことを知りました。従業員の皆さんの大変なご努力あってのことと存じます。お喜び申し上げます」。これが、「フック」と呼ばれる序文だ。

このフックでアーニーの心をつかみ、手紙を読み続けるように仕立てる。忙しい相手であろうから、自分の個人的な話から切り出してはいけない。

ペインレターでは、自分のことではなく、アーニーとその会社のことを書くのだ。ネタとなる情報は会社のウェブサイトのプレスリリース等にゴロゴロ転がっている。 フックを書き終えたら、「ペインの仮説」、つまりその会社が「現在抱えている問題の仮説」へと進む。「年30%の勢いで成長されていれば、販売店様からもより高次元のサポートを求める声が強まるばかりなのではないでしょうか」。成長中の企業は風呂敷の大きさが足りなくなっていく、という当たり前のことを指摘しているだけである。

ここからはご自慢の金太郎ストーリー、つまり鬼の成敗よろしく類似したペインを解消した時の話へとつなげていく。例えば、以前勤めていたパジャマメーカーが同様に急成長して取引先からの要請に対処しきれなくなった時の話である。

「アンダーウォーター・スリープウェア社在職中、同社は年25%の成長を続けており、御社と同じような課題に直面いたしました」と伝える。

「その際、チーム内で全国を8つの地域に分けると同時に、それぞれが大口の販売会社を12社担当してきめ細かな対応を徹底しました。こうすることで、成長を続ける中で、新規でサポートスタッフを採用・育成できるまで対応することができました。その間、取引中止となった会社は皆無、むしろ全取引先が前年比で当社製品の売上を伸ばしてくれたのです」

ペインレターは短くなければいけない。最後は「大口顧客のサポートが急務とお考えでしたら、一度お電話やメールでご相談をさせていただければと存じます。よろしくお願いいたします。マイケル」と結ぶ。調べものをして、毎日34通出してみてもよい。もちろん全員から反応があるわけではないが、気にしなくていい。きっと連絡してこないような会社にあなたはもったいないのだ。

自分の求職活動を変えて、従来型アプローチから脱することができるペインレター。あなたも試してみてはいかがだろうか。

編集=Forbes JAPAN 編集部

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