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2015.12.10 12:00

テクノロジーが崩壊しつつある現代の食卓の救世主になる方法

Monkey Business Images / shutterstock

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今どきの子どもをもつ親として、夕食時に子どもの関心をこちらに向けさせるのは至難の業だ。iPhoneやiPad、iPodなど、電子機器のスクリーンから顔をあげさせて、フォークを持たせるのに一苦労だ。

テクノロジーは食事の妨げになるだけでなく、ともすれば食事の時間そのものを奪ってしまう。私も妻も、家族の憩いの時間を犠牲にしてEメールや文書を送ることを優先することがある。

テクノロジーが家族の食事にネガティブな影響を与えることが増えている。イギリスで行った研究によると、5歳から15歳までの子どもの3人に1人が何らかの電子機器をもちながら夕食をとる。実に22%の家族が、テクノロジーが家庭内の会話を減らしていると感じている。ローマ教皇も、テクノロジーの出現によって家族のつながりや食事の時間の妨げになっていると嘆いているそうだ。

こうした問題が表面化するにつれ、親としてどう向き合うべきか真剣に考え始めた。子どもは親の背中を見て育つのだから、親がまず自らを改めるべきだという意見はもっともだ。親として、いつ仕事に区切りをつけ、家族の時間を大切にするかをはっきりさせなければならない。そうすることで、子どもにも、いつスクリーンから視線をあげて食事をとるべきときなのか、示していけるはずだ。親がテクノロジーに操られていれば、犠牲になるのは家族団らんの時間だ。

しかし、別の視点から、テクノロジーが食事の時間を確保し家族が食卓を囲む時間を増やす手助けにならないかについても考えてみた。人々の気を散らしてしまうのはテクノロジーの欠点だが、テクノロジーの長所を活かして家庭での夕食に一役買ってもらうことはできないだろうか?

ここに、私が使い始めたいくつかのテクノロジーを紹介しよう。

買い物リストや献立を作成できるアプリ
買い物リストを作るために長年Coziなどのアプリを利用してきたが、食事のレシピや献立から買い物リストを作成してくれるアプリがないかと探していたら、たくさんあった。Yummly のように見つけたレシピから買い物リストを作ってくれるというシンプルなアプリから、PepperPlateのようにあなたの献立から買い物リストを作成してくれるというアプリも誕生している。

子どもに料理をさせる
親になってわかったことの一つに、子どもは自分で何かを作っているといつも以上に打ち込むということだ。料理の場合、これがぴったりと当てはまる。子どもは自分が好きなものを作ると、家族といっしょにそれを食べたがるものだ。SideChefというアプリは1つ1つの手順を示す料理マニュアルとして開発され、子どもに料理を教えるために利用しているという親が増えている。また、ChefStepは、Youtubeで公開されている料理関連のビデオの中でも断トツのクオリティなので、いっしょに料理を楽しみたい親子にとっては最適のリソースになるだろう。
配達サービスの利用
料理の成功は、準備にかかっている。その準備を手助けしてくれるのが、献立プランを立て、それをもとに材料を配達してくれるBlue Apron だ。1週間に2回の宅配サービスで70ドルかかるが、これを利用することによって家族が必ずいっしょに食卓につくようになるだけでなく、家族みんなで食べたことのない料理を味わうことができるという点で、十分価値があると考えている。

料理の腕を上達させる
食事がおいしければみんな夕食が楽しみになる。料理の腕を上達させるには、学ぶ時間を確保する必要がある。前述のChefSteps などを利用して料理法を学ぶというのも一つの有効な手段だが、ここではテクノロジーによって実現できる新しい調理法について紹介しよう。Sous vide というキッチングッズは全く新しい調理方法で、フードブロガーなどがよく利用しているが、私も使い始めた。200ドル弱で購入したAnova cooker は最高のステーキを調理してくれるだけでなく、プリンやスープも作ることができる。

子どもの端末使用をブロックする
まだ我が家では導入していないが、子どもの携帯端末をブロックできるアプリは数えきれないほど存在する。DinerTimeというアプリは、第一段階で子どもに夕食の時間だと知らせ、もし反応がなければ、親の携帯端末から子どもの機器をシャットダウンすることができる。それでも無反応であれば、最後の手段は電波を発する機器をシャットダウンできる Wi-Fi blocking pepper grinderだ。

結論として、親が子に対してきちんとしたルールを示し子の模範となる行動をとることが理想であるが、発想を転換してテクノロジーを味方につければ、家族に憩いの時間を取り戻すことに一役買ってくれるかもしれない。

編集 = Forbes JAPAN 編集部

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