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2026.09.12 13:51

20年来のデータ問題に決着を——AIが開く稀有な好機

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20年にわたり、私はCFOと向き合い、実質的に同じ会話を繰り返してきた。データ品質が悪く、ガバナンスは後回しにされ、システムが示す内容を誰も全面的には信用していない、という会話である。AIは確かにその現実を変えるものではない。ただ、その現実から目を背ける余地をなくすだけだ。

なぜ今、その好機が開いているのか

良質なデータがなければAIは機能しない。それに尽きる。どれほど高性能なモデルであっても、10年にわたり誤った数値を生み出してきた上流プロセスを修正することはできない。AIの機運は、「データを本当に修正すべきだ」と20年間言われ続けながらも起きなかった決着を迫っている。この好機は、これまで同時に成立したことのなかった3つの力が収れんした結果である。

理由1:AI導入準備に関する新たなデータが存在する

AI導入への準備不足は、いまや定量化できる。RGPが2025年12月に実施した米国CFO 200人を対象とする調査では、そのギャップが浮き彫りになった。CFOの66%が2年以内にAIから大きなROI(投資対効果)を期待している一方で、現時点で意味のある価値を得ていると回答したのはわずか14%にとどまる。自社のエンタープライズデータを完全に信頼しているのはわずか10%で、86%はレガシーシステムがAI準備を積極的に制約していると答えている。ガートナーの2026年4月の調査は、この点をさらに明確に示している。AIの取り組みに成功している組織は、成果の乏しい組織に比べ、売上高に占める割合として、データ品質、ガバナンス、AI対応基盤に最大4倍多く投資している。野心と現実のギャップは、測定可能なものになっている。

理由2:取締役会がついに注目し始めた

取締役会レベルの関心は、新たな段階に達している。20年間、私が見てきた限り、データガバナンスはIT部門の議題であり、よくても財務オペレーションの議題だった。取締役会がそれを問いただすことはなく、CEOが率先して取り上げることもなかった。

しかし今日、AIへの期待が非常に大きく、期待と成果の差が目に見えるため、AI準備は取締役会レベルの議題になっている。これは、以前には開いていなかった扉である。

理由3:欠陥のあるデータは、危険なほど欠陥のある結果を意味するようになった

AIによって、基盤の不備は無視するには危険すぎるものになった。

かつては、データ品質の問題は、不整合なレポート、情報の欠落、プロセス不全を通じて表面化することが多かった。AIはこの力学を変えてしまう。欠陥のあるデータを、自信に満ち、もっともらしいアウトプットへと変換することで、誤りを検出しにくくし、その影響をはるかに重大なものにし得るからだ。

基盤を正しく整えるとはどういうことか

JPモルガンとサンタンデールは、AIを拡大する前に基盤を正しく整えることに投資した大企業の、近年で最も明確な2つの例である。

JPモルガンは、分析データをクラウドへ移行し始め、対象プラットフォーム上に統合し、リアルタイムでAI/MLに対応できる状態にしている。JPモルガンは、このモダナイゼーションにより、2025年に本番稼働中のAIソリューションを倍増させたとしており、実現した便益への最大の寄与項目は現在、収益となっている。

サンタンデールは、ガバナンス面においてこれと並行するアプローチをとった。最初にエージェントを拡大して後からデータを修正するのではなく、「信頼でき、適切にガバナンスされ、文脈情報が豊富なデータがあって初めてAIは拡大できる」という前提に基づき、データアーキテクチャの統合、クラウド導入の推進、そしてエンドツーエンドのガバナンス強化を明確に進めたのだ。

これらの組織をはじめ、多くの企業は、基盤づくりを先に終えたことで、すでにAIから実質的な価値を得ている。データフローを把握し、所有者を定め、事業部門をまたいで定義を標準化し、欠陥のあるデータを生み出していた上流プロセスを修正した。そのうえで、上に載せるものを自動化したのである。

より強固なデータ基盤に向けた3つのステップ

今後12〜18カ月の間に上記のモデルに従う組織は、この好機をうまく活用したことになる。その一員になる方法は次の通りだ。

1. AI施策を「データ準備施策」として捉え直す

AI準備状況の評価を携えて取締役会に臨むべきだ。「わが社のデータ基盤の現状はこうである」「AI投資が確実に価値を生み出す状態に到達するにはこれが必要である」「そしてこの基盤はAI以外の領域でもこれを可能にする」という形で提示するのだ。想定以上に受け入れられやすいことに気づくだろう。取締役会は5年前にはなかった形で、いまこの議論を受け止める準備ができている。

2. 新たなAI支出を承認する前に、データの基本監査を実施する

重要な財務データがどこに存在し、どのように定義され、誰が所有し、その正確性にどれだけの確信を持てるのかを可視化する。私の経験では、ほとんどの組織が同じ3つの事実に気づく。同じデータのコピーが想定以上に多いこと、定義に関する合意が想定より少ないこと、品質問題の大半を引き起こしている上流プロセスが2つか3つあることだ。そうしたプロセスを見つけ、自動化する前に修正すべきである。

3. 経営幹部の責任者を指名し、作業に明確に予算を付ける

持続的な進展を遂げている組織には、指名された経営幹部がいる。通常はCFOかその直属の部下であり、データ基盤を事業成果として担う。明確な範囲があり、次のITサイクルに目立たない形で吸収されない予算項目があり、取締役会が少なくとも四半期ごとに見直すタイムラインがある。

最後に

AIの好機が開いているのは、基盤づくりを無視するコストがかつてなく高まっているからである。この機会をうまく活用する組織は、何年も前に構築しておくべきだったもの、すなわち実際に信頼できるデータ基盤を手にすることになる。


forbes.com 原文

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