資産運用

2026.09.12 12:29

分散から集中へ:アルファを生む新たな投資戦略

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何十年もの間、分散投資は投資における最重要原則とされてきた。セクター、地域、資産クラスをまたいだ幅広いエクスポージャーこそが、リスク調整後リターンを得る最も確かな道だと受け止められてきたのである。実際には、これはますます分散化されたポートフォリオへと発展し、30、50、あるいは数百ものポジションを保有するファンドが見られるようになった。

だが市場は変化しており、市場平均を上回るリターンを生み出すために必要なアプローチも変わっている。

市場のばらつきの拡大

今日の市場を特徴づける要素の1つは、勝ち組と負け組の格差拡大である。ゴールドマン・サックスの調査は、技術的破壊、高金利、地政学的分断、利益成長のばらつきを背景に、銘柄固有のパフォーマンスのばらつきが大幅に高まっていることを繰り返し示している。

これが重要なのは、ばらつきがアクティブ運用者に機会をもたらすからだ。ただし、優れた投資アイデアがリターンに実質的な影響を与えるためには、ポートフォリオが十分に集中している場合に限る。

分散投資が最も効果を発揮するのは、リターンの相関が低い場合である。相関が高まるにつれ、その防御力は低下する。そして企業間のパフォーマンス格差が広がる局面では、過度な分散によって平凡な企業を過剰に保有し、優れた企業への配分が不足するリスクがある。

米国株における「マグニフィセント・セブン」現象は、この点を示している。アクティブ運用者にとって不都合な含意は、勝利した集中投資の対象が指数そのものだったということだ。集中型のアクティブファンドの多くは指数を上回れなかった。これは、集中が機能するかどうかではなく、確信がどこに向けられたかを反映している。だからこそ、集中投資の妥当性は、特定可能で調査可能な優位性に基づく。40、50銘柄を保有すればボラティリティはわずかに低下するかもしれないが、最も価値を創出している企業の上昇余地への参加を制限しかねない。

欧州小型・中型株におけるばらつき:十分に開拓されていない機会

米国大型株のばらつきは機関投資家から大きな注目を集めているが、欧州の小型・中型株、特に中欧、南東欧、旧ソ連地域の株式は、集中投資家にとってより魅力的な機会を提示している。このセグメントは構造的に分断されている。アナリストのカバレッジは薄く、機関投資家の保有は少ない。また経営陣は、プライベートエクイティ(PE)で鍛えられた投資家がもたらすような業務面の助言やガバナンス規律を欠いていることが多い。

こうした環境では、一次情報に基づく調査をいとわない投資家に情報優位が生まれ、関与する意思のある投資家には事業改善の余地が生まれる。カバレッジの希少性と、明確に改善可能な企業という組み合わせこそが、集中投資がその価値を発揮する領域であり、単に指数構成銘柄の保有数を減らすだけでは再現できない、この議論の核心である。

見せかけの分散投資の失敗

今日の多くのアクティブ株式ファンドは、ベンチマークからの乖離が限定的な高分散ポートフォリオを構築しており、実質的な「クローゼット・インデックス(隠れインデックスファンド)」商品と化している。このアプローチはリスクを抑える可能性がある一方で、特に手数料控除後では、顧客に意味のあるアウトパフォーマンスをもたらせないことが多い。

多くの場合、ポートフォリオが30〜40銘柄を超えると、分散による限界的なメリットは大きく低下し、確信度が薄まる。学術研究は、非システマティックリスクの大半は、はるかに少ない保有銘柄数で分散によって低減できることを示している。

この力学は、従来型のアクティブファンドからパッシブ商品への継続的な資金流出に寄与してきた。皮肉なことに、パッシブ投資そのものが市場の集中をさらに強め、支配的な企業のパフォーマンスを増幅し、水面下でいっそう大きなばらつきを生み出している。

集中投資が機能し得る理由

成功する集中投資とは、厳格なデューデリジェンスと上昇余地の分析を経たうえで、最も確信度の高い機会に選択的に資本を配分することである。

その論理は明快だ。調査、セクターの専門知識、積極的な関与によって少数の優れた企業を特定できるなら、資本配分はその確信を反映すべきである。

2つの優位性:独自の洞察とアクティブな所有権

ブラックムーア・インベストメント・パートナーズでは、集中投資は、相互に補強し合う2つの能力、すなわち独自の洞察と積極的な価値の顕在化と組み合わせたときに最も効果を発揮すると考えている。

1. 独自の洞察: 当社は、顧客、サプライヤー、競合企業のネットワークを対象とした一次調査、PEの手法を用いた業務ベンチマーキング、事業部門レベルでのユニットエコノミクスのモデリング、市場が見落としている異なる見方の特定を行っている。この調査上の優位性が、当社が投資する理由を決定する。

2. 積極的な関与: 投資後は、経営陣や取締役会と積極的に協働し、まだ追求されていない価値向上策を引き出す。これには、資本配分の規律、業務改善の優先順位づけ、戦略的なポートフォリオ見直し、M&Aの枠組みづくり、ガバナンス強化が含まれる。この関与が、当社の保有が価値を生む理由を決定する。これはPEの価値創造の手法を上場株式に適用するものだ。

新たなバーベル戦略

分散を完全に放棄することは正しい解決策ではない。必要なのは再定義である。洗練された投資ポートフォリオは「バーベル」型のアプローチを採用している。低コストの指数エクスポージャーと、確信度の高いアクティブ戦略への集中配分を組み合わせる手法だ。

指数部分は、幅広い市場参加、流動性、コスト効率を提供する。集中投資部分は、ベンチマークを大きく上回る可能性のある企業への選択的なエクスポージャーを通じて、超過リターンの創出を目指す。

集中投資部分が真のアルファを生み出すには、ポートフォリオ構築に規律が必要である。これは、確信度の高い保有銘柄を意図的に絞り込んで維持すること、下方リスクと流動性リスクを管理するためにポジションサイズを決めること、各投資仮説が十分に展開する時間を確保することを意味する。資本は、期待リターンがリスクを十分に補償する場合にのみ投じるべきであり、各投資仮説は業績、バリュエーション、市場環境の変化に応じて継続的に再評価されるべきである。例えばブラックムーアでは、関連するベンチマークに対して大幅なディスカウントで取引されており、特定可能な業務改善とその評価ギャップの縮小によって、長期的に大きな上昇余地を生み出し得る企業を探している。

この枠組みは、現代のポートフォリオ構築における重要な問題に対処する。パッシブ投資がすでに効率的に幅広い分散を提供しているなら、アクティブシェアの低い半ば指数連動型のポートフォリオにアクティブ運用の手数料を支払う合理性は乏しい。真にアクティブな運用の役割は、差別化され、十分に調査された確信を、規律あるリスク意識を伴う形で表現することにある。

量より質が重要である

投資の未来を定義するのは、ポートフォリオ内の保有銘柄数ではなく、基礎となる企業の質と、各投資判断の背後にある理解の深さである可能性が高い。

人工知能、地政学的分断、脱グローバル化、構造的な技術変化によって形づくられる時代において、優れた企業と平均的な企業の差は広がり続ける可能性がある。その環境は選別を重視する投資家に有利に働く。

分散投資は、リスク管理の重要な手段であり続ける。しかし投資家は、過度な分散そのものがリスクになり得ることを認識すべきだ。とりわけ、長期的価値を最も創出している企業へのエクスポージャーを薄めてしまう場合にはそうである。

もはや問うべきは、投資家が分散すべきかどうかではない。知的に分散しているのか、それとも単に過度に分散しているだけなのかである。

forbes.com 原文

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