北米

2026.09.12 07:00

米国にディーゼルショック到来 ベネズエラの原油「支配」、即効性は望み薄

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米国で7日のレイバーデー(労働者の日)の連休にガソリンを満タンにした人は、この時期としては史上最高のガソリン代を支払ったことになる。

全米自動車協会(AAA)によると、この祝日に全米のガソリン平均価格は1ガロン4.15ドル(約640円、1リットル約169円)をつけた。1年前に比べると約30%高い水準だ。また、8月は史上初めて、4ドルを下回った日が1日もない月だった。

こうしたなか、ホワイトハウスはベネズエラの原油確認埋蔵量のうち約650億バレルについて支配権を得たと発表し、「世界史上最大の石油取引」と誇った。はたして、これだけで米国の燃料価格を引き下げられるのだろうか。

米国防総省が石油事業に「参入」

米政府は直接ベネズエラから原油を購入するわけではない。そうではなく、ベネズエラの油田権益を持つ企業の株主になった。発表によると、米国防総省の戦略資本局はノースアメリカン・ブルーエナジー・パートナーズ(NABEP)の親会社の株式35%を取得した。NABEPはベネズエラ人の実業家アレハンドロ・ベタンクールが率いる民間企業で、合計でおよそ650億バレルの原油を埋蔵する17油田の権益を持つ。米政府は、生産量の20%を原価で購入する権利も得た。

NABEPはベネズエラの原油生産量を日量100万バレル超に引き上げるため、およそ1000億ドル(約15兆4000億円)を投資するとしている。

ドナルド・トランプ政権は、今回の権益獲得をモンロー主義の再確立と位置づけている。この位置づけ自体はあながち間違っていない。中国はこれまで、ベネズエラの原油輸出のおよそ80%を大幅な割引価格で購入してきた。これは終わったようだ。

埋蔵量は豊富、だが生産量は低迷

ベネズエラの原油確認埋蔵量が世界一だというのは多くの読者もご存じだろう。その量はおよそ2020億バレルに達し、世界全体の約5分の1を占める。サウジアラビア、イラン、カナダを上回る規模だ。

だが、ベネズエラの実際の原油生産量はと言えば、日量120万バレル程度にとどまっている。1990年代後半のピーク時には350万バレルほどの規模があった。米国への現在の輸出量もごくわずかだ。

1998年10月時点では、米国の製油業者はベネズエラ産原油を日量160万バレルほど受け取っていた。しかし、その量は2020年半ばにゼロになり、以後43カ月連続でその状態が続いた。今年は平均で日量14万バレルほどとなっている。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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