北米

2026.09.12 07:00

米国にディーゼルショック到来 ベネズエラの原油「支配」、即効性は望み薄

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製油所は40年程度の使用を想定した資産だが、事業者は現在のような高い利益率が40年続くとはさすがに考えていない。彼らが懐疑的になるのも無理はない。米国で大規模な製油所が完成したのは、直近でも1976年のゲーリービル製油所(ルイジアナ州)までさかのぼる。

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つまり、希少なのは地下に眠っている原油ではない。それをディーゼル燃料やガソリンに変える能力だ。

米石油メジャーの動向は?

ベネズエラで実際に事業を運営するのは誰か。

1923年以来、ベネズエラで事業を続けているシェブロンは最近、オリノコ油田地帯で追加鉱区を取得し、事業規模を拡大した。今後5年で70億ドル(約1兆800億円)超を投じ、総コストを1バレルあたり20ドル(約3100円)未満に抑えながら、生産量を現状の約2倍の日量60万バレルに引き上げる計画だ。

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一方、エクソンモービルは引き続き距離を置いている。ダレン・ウッズ最高経営責任者(CEO)は今年1月、抜本的な法制度改革がない限りベネズエラには投資できないと述べており、まさにそのとおりの対応だ。この発言は不興を買ったが、8カ月たった現在もエクソンはベネズエラへの再進出を控えている。コノコフィリップスもしかり。だから米政府は、事態を少しでも動かすために、政府が支援する民間の事業体を構築せざるを得なかったというわけだ。

ディーゼルショックがやって来た

昨年12月、ブレント価格が20%超下落していたころ、筆者はディーゼル価格に起因するインフレリスクが著しく過小評価されていると警鐘を鳴らした

そして現在、ディーゼル価格は史上最高の水準にあり、その影響はいたるところで顕在化している。食料品や貨物の輸送、農機の稼働など、ディーゼル燃料は実体経済のあらゆる活動を支えるものだからだ。

影響は債券市場にも及んでいる。長期国債は世界的に売られており、ドイツ、英国、日本の10年物国債の利回りは最近、それぞれ2011年、2008年、1996年以来の高水準をつけた。

そのうえ、米国の足元の戦略石油備蓄(SPR)も1982年以来の低水準となる2億8660万バレルまで減っている。これほど余裕のない状態を目の当たりにしたことは筆者もかつてなかった。

政府はインフレを過小評価してしまうと、対応が後手に回り、しかも過剰な引き締めになりがちだ。こうした展開が金融資産にとって良い結果になったためしはめったにない。半面、原油や金(ゴールド)のような実物資産にとっては、歴史的に非常に有利な局面になってきた。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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