人工知能(AI)が一般的に私たちを支援できる大きな分野の一つは、あらゆる種類の詐欺、密輸、密猟、その他の不正行為が潜む、極めて複雑なシステムの分析を向上させることだ。具体的には、現在私たちが発見しつつあるテクノロジーは、生物界に大きな影響を与えることになる。
先週筆者が執筆した記事の中で、マサチューセッツ工科大学(MIT)の関係者の言葉を引用し、生物学は生物の「オペレーティングシステム(OS)」であるという考えを紹介した。これは非常に理にかなっている。生物学と人間が作り出したテクノロジーは相互に排他的なものではないと認識できるからだ。しかし、この交差性はあらゆる形で現れる。その一つが、野生生物の規制に関するものだ。
これが意味するところは何だろうか。ある研究によると、米国は過去22年間で、ほぼ3万種に及ぶ約28億5000万個体の動物を輸入してきた。
輸入と移入
米国人は、この「通販で届く生物多様性」をどうしているのだろうか。一部の種はペットになったり、動物園に送られたりする。また、研究に貢献するものや、消費財、医薬品の原料となるものもある。
しかし問題なのは、この取引の規模があまりにも大きいため、安全性、合法性、持続可能性を監視することが困難になっている点だ。
危険種と絶滅危惧種
規制されていない野生生物における問題の一つは、流入してくる種が人間に何らかの危険を及ぼす可能性があることだ。当局は特に有毒種を警戒しているが、中には監視の目をすり抜けてしまうものもある。
環境情報サービス(EIS)の資料は、当局がこうした流入を緩和しようとしている様子を示している。
「外来種がもたらすことが分かっている影響を防ぐには、予防が最も効果的で費用対効果の高い方法だ」と、米国地質調査所(USGS)の研究専門家であるウェズリー・ダニエルは述べている。
違法とされる他の種の中には、密猟、密漁、狩猟、あるいはその他の原因で絶滅寸前に追い込まれ、絶滅危惧種に指定されている種も含まれる。
これらの希少動物を特定し、保護することは、長年の課題であった。そしてその多くは、やはり複雑なシステムの監視に関わっている。
干し草の山から針を探す
問題のある種の輸入を防ぐにあたり、当局はまさに、書類の山という「干し草の山から針を探す」ような作業に追われている。
筆者は今年、「プラネット・アクション(Planet Action)」(開示:筆者はこのイベントの主催を支援している)での講演を聴いた。そこでは、マサチューセッツ大学ボストン校のサステナビリティ・食品ソリューション分野の教授であるマイケル・トラスティが、AIを活用して果てしなく続くように見える輸入リストを管理し、政策違反にあたる可能性のある不審な記載を見つけ出す方法について語っていた。
トラスティが指摘した問題の一つは、輸入業者が実際の種名を記載する代わりに、「熱帯魚」のような曖昧で広範なコードを使用するようになっていることだ。これにより監視員の仕事がはるかに難しくなるのは当然である。
トラスティは、コウモリやタツノオトシゴなどに関する輸入書類を示しながら、この仕組みを説明した。タツノオトシゴについて、彼はこう述べた。
「タツノオトシゴはワシントン条約(Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora)の対象種です」とトラスティは指摘した。「許可証が必要であり、どこから来たのか、どのように生産されたのかを把握していなければなりません。本来知っておくべき極めて多くの情報があるにもかかわらず、書類の中に隠されてしまっているため、実際には把握できていない可能性が高いのです」
野生生物の理解と追跡
トラスティは「野生生物」を「飼いならされていないすべての動物」と定義した上で、これらの評価プロセスをどのように改善すべきかについて語った。
「私たちが輸入する水産物はすべて野生生物です」と彼は言う。「そして、多くの水産物は発展途上国や小島嶼国から輸入されています。だからこそ、私たちは適切な管理を確実に行う必要があるのです」
トラスティは他の方法も挙げながら、AIの活用にはまだ改善の余地が十分にあると指摘した。ENAアプローチや検疫探知犬、X線検査などだけでは限界があるという。
「これらはすべて、対象を絞り込んで照準を合わせることで、最も効果的に機能します」と彼は語り、X線解析を効率化するための根本的なアプローチを説明した。「X線検査に対して『この箱の中には何が入っているか?』と尋ねると、それを解明するために膨大な処理時間とエネルギーが必要になります。しかし、『この箱の中にワニは入っているか?』『その箱の中に鳥は入っているか?』と問いかければ、解決すべき課題ははるかに単純になります」
結局のところ、すべてはより意図的かつ慎重になるかどうかにかかっている、とトラスティは言う。
「私たちは、取引しているすべての生物多様性の真の実態を理解する必要があります」と彼は最後に結んだ。「データは重要であり、タツノオトシゴを見つけ出せることが重要なのです。現在行われているあらゆる取引の影に隠されている、無数の種の一つひとつを特定できることが重要です。生物多様性は地域社会にとって極めて重要だからです。持続可能な取引については継続すべきであり、違法なものについては見つけ出して阻止しなければなりません」
こうした監視システムを改善することは、私たちの世界に好ましい影響をもたらすと筆者は考えている。そして、大規模言語モデル(LLM)が味方にあれば、干し草の山から針を探すこともそれほど困難ではなくなるはずだ。今後の展開に注目したい。



